放浪記

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放浪記
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(20件)


  • oir********

    4.0

    嫌々見始め徐々に引き込まれ感心へと帰着

    林ふみ子文学は知らず興味のないテーマではあるが成瀬監督作品ということで見なきゃ分からんだろうと視聴。 詩人かつ小説家として名をなした林ふみ子の人生の軌跡が描かれる本作品。 演じる高峰秀子がいじけ顔いじけ声、ぐにゃっとしただらしない姿勢で貧乏が板についた林を正しく熱演。 生まれついての貧乏気質に加えイケメン男に滅法弱く、3人続けてたぶらかされ貢がされ騙され足蹴にされるのだから、呆れ果て「あんたも悪いっ!!」とこちらも非難したくなるほど。 ※彼女に優しく献身してくれるブ男には金は借りても素気無い態度・・・酷いよね。笑 そんな貧窮生活の中でも細々と続けていた詩作が徐々につぼみをつけ始め、やがて大輪を咲かせるまでになるのだから、何が才能開花させる糧になるか分からないという意味では、売れない芸術家気取り連中には希望を与えてくれる作品なのかもしれない。^^; 嫌々見始めたのに徐々に引き込まれたのは高峰さんの演技の他、やはり成瀬監督の演出に鍵があるのだろうが、悔しいことにそれが何なのか上手く言葉にすることができない。 成瀬作品は数作しか見ておらず、今までは決していい印象はなく、名匠と言われる理由がさっぱり分からなかったけれど、本作にて名匠たる片りんを感じ取ることができたかもしれない。それも大きな収穫でしたね。 4.1の四つ星

  • たーちゃん

    2.0

    ネタバレ花の命は短くて苦しきことのみ多かりき

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • WXYは知ってても、それだけじゃ

    3.0

    ビンタ

    芸術家肌の色男にしか惚れない。それで不幸になる、自分を顧みないと判ってても。本能を刺激するのはそんな男だけ。朴訥な男には世話になるだけ。 それが切ない。 斜に構えた居姿と、伏し目がちでの物言いで悲しさを出す。

  • tos********

    3.0

    文才とは

    林芙美子の自伝的小説の映画化。幼いころから貧乏で、さらに男運がない。ひねくれてふてぶてしいけど、あっけらかんとした主人公は周囲に好かれる存在でもあった。  学が無いけど、お金がなくても買うほど本が好き。やがて書くことが好きで、それで成功する主人公。村上春樹が、才能が無ければ努力しても小説家になれないという趣旨のことを言っていたのを思い出しました。文才とは、そういうことか。  映画の最後の部分は「放浪記」で有名になった後が描かれているようです。  ひねくれてふてぶてしい高峰秀子と、対するように草笛光子が綺麗で華があります。

  • じぇろにも

    4.0

    ネタバレ少女が走る

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kin********

    5.0

    映画人の矜持

    ここには日本映画黄金期の、背筋をシャンと伸ばした姿勢の映画作りがある。 トップ女優でありながら、あえて汚い作りで主演するという高峰秀子の姿勢。 今だったら大声あげて泣き叫ぶような芝居になる場面で、淡々と、無表情に、 諦めきったような芝居をさせる成瀬演出の姿勢。  大衆に迎合することなく、芸術を極めようとしている。 その姿勢に始めはやや退屈でも、徐々に引き込まれ、最後にある感銘が残る。  映画職人たちの至芸だ。

  • ken********

    5.0

    貧乏で男運ないね

    林芙美子さんの自伝的小説が原作。 超貧乏で男運もなしのループでも、主人公は慎ましくもふてぶてしい感じだった。 高峰秀子さんいいですね。 おもしろかった。

  • yok********

    4.0

    赤裸々だわ。

    あの時代、どん底から這い上がった林芙美子氏の生き方って、こずるいとこもあったけど、賛称しますわ。くじけないとこが。 高峰秀子さんのやさぐれた演技がお見事でした。そして、田中絹代さんの演技力の素晴らしさを再認識しました。

  • pop********

    2.0

    2016年に見たプチ糞映画その39

    その39 放浪記(成瀬巳喜男) その38 めし その37 ぼくのエリ 200歳の少女 その36 花咲く港 その35 サイン(M・ナイト・シャマラン) その34 永遠の人 その33 シュガーラッシュ その32 ラン・ローラ・ラン その31 みえない雲 その30 ビッグリボウスキ その29 スパイダーマン2 その28 インソムニア(クリストファーノーラン) その27 独裁者 その26 トランス(ダニーボイル) その25 ブラジルから来た少年 その24 光る眼 その23 素晴らしき日曜日 その22 スーパーマン(1978) その21 酔拳2 その20 山の音 その19 わが青春に悔なし その18 ポネット その17 バッドボーイズ(マイケルベイ) その16 ペーパームーン その15 アダルトスクール その14 おいしい生活 その13 裏窓 その12 イコライザー その11 幸せの1ページ その10 クロッシング(キムテギュン) その9 女優霊 その8 俺たちに明日はない その7 悪い奴ほどよく眠る その6 100歳の少年と12通の手紙 その5 俺たちサボテンアミーゴ その4 フローズングラウンド その3 マッドブラザー その2 酔拳 その1 蛇拳

  • Kurosawapapa

    5.0

    ペシミズムの中に存在する 生きる力☆

    林芙美子が自らの日記をもとに放浪生活の体験を綴った「放浪記」。 本作は、3度目の映画化(1962年・成瀬巳喜男監督)。 ( ちなみに、公演回数2017回の “でんぐり返り” がある森光子主演の舞台は、この映画よりも古い1961年から公演されていたというから驚き! ) 行商に始まり、女工、カフェの女給など、職を転々とするふみ子(高峰秀子)。 貧乏のドン底から、人生修行を経て流行作家になるまでが描かれる。 ・光と影の使い分け ・リアリティーを高める具体的金額の提示 ・観客の想像力を高める “場面の省略”  これらテクニックは、まさに成瀬映画の特徴。 田中澄江・井出俊郎の脚本、中古智の美術、石井長四郎の照明と、成瀬組の手腕が冴え渡る。 また、林芙美子の物語だけあって、主人公(高峰秀子)の詩的なナレーションが、 ストーリーに深味を与えている。 林芙美子の小説を原作とした成瀬映画は、 他にも「めし」「稲妻」「晩菊」「浮雲」など、どれも名作ばかりだ。 主演は高峰秀子、母親役に田中絹代の二大女優。 ストーリーは、主人公の男性遍歴にもなっており、 ヒロインを取り巻く男優陣も、加東大介、仲谷昇、宝田明、小林桂樹など、十人十色。 特に宝田明は、最初はふみ子の良き理解者として登場するが、肺病で痩せ細り、 ふみ子に食わせてもらっての生活、作家としての嫉妬と、苛立ちをつのらせていく演技は秀逸。 そして、誰もが絶賛するのが、やはり主演である高峰秀子の演技。 猫背で、 上目使い、 やさぐれて、 厭世的。 それでも貧困にめげず、あっけらかんとした様が、芯の強さを感じさせる。 主人公はよく舌を出す。 その場繕なのだが、それは苦難を乗り越える術(すべ)にも見える。 また、原稿依頼を受けた時など、稀に見せる笑顔が、なんとも輝きを増している。 女の 強さ と 弱さ を同時に表現した高峰秀子の演技は、実に見事。 男と女によるペシミスティックなドラマは、成瀬映画の特徴。 それでも女は、「なるようにしかならない」と、日々懸命に生きていく。 お金に困ろうとも、不幸に襲われようとも、 気丈に尽瘁する女性こそが、成瀬映画のヒロイン。 生涯 “生きる” ことをテーマに映画を作り続けた、成瀬監督らしい名作です☆

  • kih********

    4.0

    こういうのを「女性映画」というのですか

     この有名な『放浪記』を、小説でも芝居でも映画でも、一度も観ていないのだから、私の映画遍歴なんてタカが知れている。貧乏話、苦労話、女流作家の放浪の記、ということは知っていたが、そういうのはあまり好きではない。この映画の中でも言われているように、「ゴミ箱の中をかき回したような」、「貧乏を売りにしたような」と、そういう描き方の作品にはうんざりするからだ。  それでもこのDVDを手にしたのは、「女性映画の名手」といわれる監督さんが、高峰秀子をどのように演出するかという関心があったからだ。それだけ。で? 自らいうように「ゴミ箱」のような感じがして、好きにはなれなかった。  そして分かった。私は高峰秀子のファンではなかった。『二十四の瞳』の大石先生のファンだったのだ。だから、まるでイメージが違う『浮雲』のゆき子にがっかりした。『喜びも悲しみも幾年月』の灯台守の奥さん(役)は良かった。しかし、『放浪記』のおふみさんには、またがっかりした。  大石先生と灯台守夫人は木下恵介が撮った。ところが同じ女優さんが、「女性映画の名手」の手にかかると、私の好みとは全然違ってくる。つまりは、私は「女性映画」を分かっていないということだろう。私には、分教場や灯台の、田舎の「女性映画」が分かりやすい。

  • pin********

    5.0

    高峰秀子の演技の幅に驚く。

    東宝30周年記念作品ということもあるのでしょうが、端役に至るまで芸達者でまとめあげた、文芸大作です。 タイトルロールを見るだけでも、こんな役者がでているんだ、とびっくりさせられます。 主人公芙美子に思いを寄せる誠実な印刷工の加東大介、後に夫となる小林桂樹などはもっともいい役どころ、そして、彼ららしい、いい味を出しています。 数え出したらきりがないほど、いい役者がいいところでいい役を演じている、贅沢な映画です。 そして、高峰秀子です。 この作品の中の高峰秀子の、少しふてくされたような雰囲気は、黒澤映画の千石規子のようでもあります。 上昇志向を持った、下積みの女の上目遣いが実に雰囲気を出しています。 これが、『喜びも悲しみも幾年月』の誠実な灯台守夫妻を演じた高峰秀子かと思わせられました、うらぶれた底辺の女をみごとに演じているのです。 そういえば、『カルメン故郷に帰る』でも、天真爛漫…、というよりちょっと足りないストリッパーを演じていたわけですから、高峰秀子の演技の幅はすごいもんだと思ったのです。 原作のほうは、林芙美子の自伝的小説ということですが、はっきりしたストーリーがあるわけでもなく、日記のような、心象スケッチのようなものでもあります。 それを、この作品では、ほぼ林芙美子の伝記のように描いています。 これは、菊田一夫による戯曲版を原作に取り入れているからでしょうか。 貧乏生活よりも、「作家」林芙美子の物語となっているように思いました。 男との関係、嫉妬やつつみかくしのない敵愾心などが、少々露悪的なまでに描かれています。 印象的なのは、作品が世に出るきっかけとなった女性雑誌への投稿事件。 ライバル作家の作品を、締め切りまでに届けなかった主人公の行為は、人によっては不快感を感じるかもしれません。 でも、僕は、そうまでして這い上がろうとする作者の執念を感じて、かえって効果的な逸話かと思いました。 『放浪記』の出版、その後の「大家」林芙美子も描かれますが、この作品では、その「大家」を聖人扱いはしていません。 「人間」、というよりもより「女」としての作家、林芙美子を描ききることを目指していたように思います。 もっとも、そこがあるから、ラストでリピートされる不遇な少女時代が印象的になるのかもしれませんが。 成瀬巳喜男監督の作品は、実は初めて見ました。 女を描くことが見事だったという成瀬監督。 実に重厚で、見ごたえのある作品でした。 黒澤と小津くらいしか知らなかった、映画音痴にとっては驚きであり、発見でありました。

  • どーもキューブ

    3.0

    ただ食うために書く

    成瀬巳喜男監督。作家林ふみこを高峰秀子が演じます。高峰秀子が本作では髪型が違うせいか別人に見える。貧しさに愚痴りながらたくましく生きます。成瀬監督の中でも割と正統派のドラマ。田中絹代のか弱い母、加藤大介の純。成瀬組では珍しいイイヒトの加藤。伊藤雄之助のヌーッとした文士、草笛光子との関係、珍しく拝見の宝田明の汚れ役素晴らしい助演。ひたすら食べるため生き抜くために「負けるもんか!」と書き続ける。僕は力強さにとても感動した。そのうえずるがしこくて面食いなふみこの生き様に女性の怖さを垣間見た。酔ったお客と喧嘩になり浴びせるふみこ、宝田とのやりとりは必見!

  • tak********

    5.0

    カメレオン・ウーマン

    すごい、すごい、また高峰秀子の新しい顔を観た。 ふてくされて、あほなふりをして、したたかで・・・ ちっとも魅力的でない女を、それこそしたたかに演じていた。 役によって顔もこんなに変えられるのかと思うほど呆けた表情がすごい。 完全にこの女優にはまってしまったので、また他作品を観ます。 PS、作品について・・・成瀬監督はすごいです。

  • hai********

    5.0

    成瀬監督 パンクな女を描く

     ふみ子は貧乏だ。定職がない。ハングリーだ。 飴玉3つを買ってそれで飢えを凌ぐ。 彼女はふたつのものに人生を賭けている。 創作と男。  創作は詩でも小説でもなんでもいい。 自分の想いを文字にぶつける。 男はハンサムボーイにしか興味がない。しかも悪い男にひっかかる。  真面目で実直で小金持ちな男に「好きだ」と言われても 悪い男に尽す。 好きじゃない男と暮らすくらいだったら餓えていた方がいいとふみ子は思う。  悪い男に尽すときだけ、ふみ子は仕事をする。 水商売も平気だ。 悪い男に捨てられて、また孤独に。 その経験を原稿用紙にぶちまける。 それは現代劇であれば「腑抜けども悲しみの愛を見せろ」の漫画家志望の清深。  成瀬の古い映画。 しかし、本作「放浪記」は、現代映画に通ずるひとつの人生の切り開き方を描く。 成瀬は上手い。女性を描く。 しかし、そのいくつかの作品は、今観ればステロでベタベタな女。 観客の好みに合わせて制作されたプログラムピクチャーのほとんどの主人公は 時代の流れの中で、淘汰される。 時代は変り時代が要求するヒロインも変る。 でも、この映画のふみ子は古びていない。 ふみ子の人生こそがパンクだ。  

  • ********

    5.0

    高峰の顔が

    1962年。成瀬巳喜男監督。林芙美子の自伝的な原作の菊田一夫による戯曲を、さらに映画にしたもの。主演の高峰秀子が高峰秀子に見えない。特に若いときの呆けた表情はすさまじいです。人の顔ってここまで変わるものなのか。 自らの貧しさを書くことで這い上がっていく主人公が書いている作品が「放浪記」。映画では作品執筆後のことまで描かれています。ここには、実際の生活のレベル、それを書いた作品のレベル、さらに生活と作品を比べて提示するレベルの三段階があります。映画はこのすべてを等価に映す。三つの区別はあいまいで、実際にあったことなのか、書かれたことなのか、それを等価にする映画的視線のものなのかまったくわからない。字幕が入ったり、高峰のモノローグがあったり、暗転があったりはするけれど。 だめな夫の宝田明、最初から親切な印刷工の加東大介、ひょうひょうとした金持ち文士の伊藤雄之助のキャラクターもすばらしい。

  • いやよセブン

    4.0

    イメージにピッタリ

    林芙美子の自嘲的だけど、開き直りが気持ちいい自伝。 男運が悪く、貧乏から抜け出せない芙美子(高峰秀子)が読者の支持を得て、押しも押されぬ大作家となり、母親(田中絹代)を引き取って大邸宅に住むまでを描く。 男運が悪い、というのは騙されやすく、惚れっぽく、男を見る目がなく、人がいいということだが、本当はすぐ近くに居たのだが。 高峰秀子のメークや演技はこれまでと違い、本物を意識した感じだ。 成瀬巳喜男監督、1962製作の作品。

  • tot********

    3.0

    林芙美子という人・・・

    「林芙美子」と聞いても女流作家ということしか知らない。こんなレベルの私だから、実際の人物像と比べるとか、そんなことは全然わからない。ある作家としてのお話というかたちで観た。小さい頃からの貧乏暮らし、そしてちょっと風変わりな主人公を高峰秀子がくたびれた歩き方、かったるい喋り方で演じています。我慢強いと言うか、男運が悪いと言うか、ライバル作家の原稿持込依頼の件も後味悪く、スッキリした主人公じゃない。何人目かの男、同じく駆け出し作家の宝田明・・・これもちょっと変人っぽい。作家という職業や貧しすぎる生活の苦悩ということも分かるが、この作品を観ていると作家はみんな変人か?とも思ってしまう。逆にしっかりそう思わせてしまうのだから、演出・演技はいいのだと思う。周りを囲む、加東大介、草笛光子、伊藤雄之助などが普通の人間っぽくてホッとした。

  • fan********

    3.0

    力強い主人公

    気難しい主人公の表情が面白い。高峰秀子が熱演しているのだが、いつも、不平不満を言いたげな、ふくれっ面である。それもそのはず、大変貧乏をしてしまい、おまけに、男運も悪いときているのだから、仕方ないだろう。でも、最終的には、大成をなしとげ、貧乏から抜け出ることが出来、母親にも孝行できたのだから、良かったのではないだろうか・・・。近年、森光子主演で、お芝居にもなっているようだし、また、チャンスがあったら、観てみたいと思う。

  • sei********

    4.0

    踊り壊れる高峰秀子

    おぼんを持って踊る、奇声を発して叫ぶ、ベロベロ酔っ払い歌う、これまでの高峰秀子のイメージが変わってしまった(勿論良い意味で)。 楽しんでいるかのような演技でビックリだが、これがまた良い。 お盆を持って回る芸は、私の中の永久保存版(笑) 高峰ファンは必ずみるべし! 「放浪記」との題名から、つい、自由で前向きなものを想像していたが、かなり重く暗い作品。 何とかしないと思っていても何ともならない現実。 その中でも、もがきながら生きるふみ子。 もがみ苦しむ中に見出だした真実は美しかった。

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