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宮本武蔵 般若坂の決斗

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5.0

投稿者の方の批評に感心

自称かなり熱烈な内田吐夢フアンです。 他の投稿者の方の批評がとても新鮮で楽しく書いて居られるので、私も便乗してコメントさせてもらう気になった次第です。 「バガボンド」はガソリンスタンドなどで切れ切れに拝見しただけですが、男の生き様を独特の力強さで迫ってくる点で確かに吐夢版「宮本武蔵」とも共通する点があるように思われます。迫力において間違いなくこの映画は見ていると思っています。 第1作目の「宮本武蔵」の結末は確かに尻切れトンボのようにも移ります。でも私は原作を大好きで読んでいたので、出来るだけ忠実に原作を追いながら、この監督らしい写実描写を取り入れつつも、ここぞというシーンは敢えて象徴的な扱いで強く強調していたことが判ります。例えば武蔵が赤松一族の末裔として白鷺城の天守閣で一族の血におののくシーンなんかは象徴的ですし、般若坂では今までの殺陣では見たこともないリアルな激闘シーンを見せてくれました。 第一作は当時の封切2本立て興行にあわせて約90分で構成されていますので、ここで一区切りつけるしかなかったと思います。ほんとならば第一部と第二部の般若坂の決闘が一緒に封切られていれば更に大変な話題大作になったでしょうね。今度BSでこの映画が放映されますが、編成の都合でしょうか、第一作と第二作が続けて放映されることを知り、成程それもありだなという感想を持ったのです。 沢庵役の三國連太郎は稲垣監督版(三部作)の第一作で又八役をやりましたが、筋肉隆々でとてもひ弱なイメージではありません(笑)。そういう意味でも木村功の又八役は適役です。ちなみに第2作では三國は登場しません。当時の五社協定破りの第一号として東宝を移ったからだそうです。話が更にそれますが、三國連太郎の出演映画はお勧めが多く、もしご興味があれば彼の自伝はお勧め出来ます。映画から興味がどんどん広がっていくのも楽しいと思います。 四作目の一乗谷の決闘では吉岡伝七郎と蓮華王院三十三軒堂で戦いますが、なんと実際のお堂の前で火をたいて決闘する。今だったら撮影許可は下りまい。そんなことにも変に感心させられてしまうのです。 最後に馬鹿シリーズについて触れられていましたが、これは山田洋次監督の初期の傑作群として私も大好きです。知り合いに熱烈な寅さんフアンがいて、全シリーズ見ていると言っていますが、この辺まではさすがに見ていませんでした。お勧めです。

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