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河のほとりで

bakeneko

5.0

ネタバレ20歳から還暦までの恋愛&人生模様♡

昭和の良識派ベストセラー作家:石坂洋次郎原作の映画化で、親と子供の世代の恋愛模様が様々な人生の機微と共に語られる“恋愛&人間ドラマ”ですが、男優陣が醸し出すユーモアと豪華絢爛な各世代の女優の華やかさで、心地よく笑いながら絡み合う人生と恋模様に魅入る佳作となっています。 親の世代の恋愛関係が子供の世代の恋と干渉し合う―“嵐が丘”的な物語設定ですが、和風情緒にあふれる細やかな“和の心”で物語は心地よい大団円へと向かう、気の置けない喜劇ベースの人間ドラマとなっています。 当時の東宝の女優層の厚さに喜ばされる作品で、乙羽信子、草笛光子、淡島千景、池内淳子、星由里子、桜井浩子(16歳♡)に眼の正月を楽しめます(淡島&星はセミヌードの入浴&水泳シーンも!)。対する男優陣は、東野英治郎、山村聡、加東大介、小林圭樹、加山雄三らで、東野英治郎の“困った伯父さん”を始めとしてベテランの余裕あるユーモアが物語に余裕と含蓄を持たせています。そして、ゲスト出演の有島一郎&沢村貞子は仰天の演技で画面を浚っています。 若い情熱の恋”と“熟年の落ち着いた想い”の対比、そして“老年のパートナーへの愛着”でも感慨に浸らせてくれる“恋愛論”映画でもありますが、悪人が一人も出ない=各人の思いやりが見ていて心地よい作品で、シネスコ画面で捉えた熱海の海岸も美しい感慨に浸らせてくれます。 半世紀前の恋愛観ですので、特に若い世代の性的なモラルや結婚に対する考え方は現代では変わって来ていますが、意外と年配者の世代の恋愛感覚が変わっていないことを認識する作品で、美しい女優に見惚れ、芸達者な俳優陣に笑わされながら人生と恋愛について感じ入ることが出来る上質の人間ドラマであります。 ねたばれ? 岩礁地帯では履物がないと足を怪我しますよ。

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