しとやかな獣
3.9

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(35件)


  • WXYは知ってても、それだけじゃ

    4.0

    金の無心

    清々しささえ感じさせる程に罪悪感の無い一家と未亡人。対照的に焦燥感に満ちた男二人。そんな人々のやりとりをテンポ良く繰り出す。

  • エル・オレンス

    5.0

    ネタバレうわぁ凄い映画に出逢ってしまった!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • 蒼井 海

    4.0

    人の金と自分の金

    他人が貸した金を返さない云々で揉めている何処かの婚約者さん一家にも通ずる内容でした。 自分のライフスタイルを変えない、プライドを通したい、貧乏には戻れないと執着する気持ちが頑なであると、お金が在る所から無いところへ自然と流れるという発想に変わってしまう種類の人がいることが良く分かりました。

  • 柚子

    4.0

    団地にて…

    60年代前半、とある団地の一室だけで、すべてが成り立つユニークな作品 世間の常識とやらはなんぞや?とばかりに、次々とカネになりそうなカモを見つけ、我が子らを使って、巧みにカネをむしり取らせる… さしずめ、他人の生き血をすするバンパイアのような不気味な一家… およそ世間の常識から桁違いに外れたこの一家に、釘付けになってしまった ある意味、アッパレ(笑)

  • ガーディニア

    5.0

    元祖パラサイト

    コロナの影響でステイホーム。この映画のように部屋から出ずにいるため、暇つぶしにU-NEXTで久々に観賞。 お金のあるところかしこに寄生して甘い汁をちゅうちゅう吸う生活をする家族という設定が、昨年のアカデミー、パラサイトに似ていて、しかし本作は新興団地のLDKから一歩も出ない、かなり実験的な設定。 当時の日本映画にはなかったような、セミヌードのシーンや不倫やセックスに関するあけすけな会話、冷たい仮面のような表情や性格、ポエトリーリーディングのようなセリフ回し、60年代初頭の新しいポータブルサイズの電化製品や、コンクリート、TOKYO1962の街の雑音が、そこかしこに登場。 この映画は、確か大瀧詠一氏のフェイバリットで知ったと思うが、過剰なまでの和洋折衷な演出が、氏の音楽に同調する部分もあるかもしれない。 白黒テレビから流れるロカビリヰミュージックに途中から重なる歌舞伎のお囃子は、実験的な演出に自然に溶け込むリミックスの走り、団地の窓から見える夕陽をバックに、そのリミックスでツイストを踊る子供達、淡々と蕎麦をすする純日本風な夫婦。 昭和37年に、こんな、50年は先取りしたキ○ガイ映画があることに驚きました。 今も、海外の映画監督にファンが多いのもうなずける、川島雄三氏の映画をもっと追いかけたくなりました。 ステイホームの部屋の中で、一歩も出ずに。

  • tk

    4.0

    ネタバレ若尾文子の代表作ではないはず?

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • yam********

    5.0

    ネタバレ演出の勝利!!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • tak********

    4.0

    ネタバレ軽妙なテンポとスタイリッシュな演出

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • msa********

    5.0

    見事!

    全編ほぼ一つの部屋で物語が完結するブラックコメディー。 騙し騙され会話の応酬はタランティーノを思わせる。 大胆な構図のカメラは上から下からのぞき窓からと観る者を魅了する。 そして若尾文子様! エロイ!エロ過ぎる! 色気とは肌を露出する事にあらず! 多分、若尾文子様といい仲になれるなら地獄に堕ちるね。

  • hs3benign

    5.0

    現実である

    舞台は昭和30年代前半、戦後の復興期とはいえ、敗戦から10数年が過ぎた第一次高度成長期、あと数年で(初めての)オリンピックを迎えることになる東京・隅田川の河口に面する晴海の団地である。 21世紀の今は、リバーサイドの再開発で高層マンションが立ち並んでいる。 しかし、この映画が登場した わずか10年前までは占領軍が都心を闊歩し、夜の街は租界(植民地)かと見まごう風景があった。 私は物心ついたばかりではあったが、この映画の舞台の目と鼻の先にいた。 ここに描かれているのは、その前後に見聞きしていた通りの(都会に生きていた)日本人のまごうことなき現実。 戦前の忠君愛国の裏返しという見方は、半分正しいのだろうが、実は戦前の方がよりハッキリこういう場面があったと聞いている。 それが「ようやく、映画に出来るようになった」、あからさまな本音が露出し始めた時代なのだ。 これがパロディとか、ブラック・ユーモアとか、そういう評は全くの間違いとは言わないが、これが現実に見えない時代になったことは、上映当時と比べて、果たして幸せなのか?考えさせられる。 個人的には時代の空気を、甦らせてくれた名画である。

  • kun********

    2.0

    奇妙過ぎる物語

    タモリ世にも奇妙な物語と同じ。 リアル感ゼロ。 しょっぱな能楽の鼓と掛け合い あ、いよーのバック音楽に新興アパートが映し 出され、全ぶココで物語が進行。 父母息子娘の間合い無し、連続のセリフが長々と矢継ぎ早に繰り出される。 内容は息子の横領に関する事。 あり得ない家族なので、如何に上手くやったかだけで、罪を恐れるのは皆無。 普通はお縄になり、社会から疎外される恐怖に慄くけど。 横領で稼いだ金が家族の収入なんだけど、半分しかない。 半分は題名のしとやかな獣である、美しい未亡人で息子の同僚の会計係の肉体に 吸収されてた。 娘は娘で作家の愛人でこれも肉体で彼の収入を吸い取ってる。 時代が戦後の窮乏時代。 モラル無視も仕方ないって一種皮肉。 戦中の清貧忠君愛国が如何に欺瞞に満ちた虚構だったか身に染みて その反動だと思うが 其れを全く知らない若者にはその皮肉は伝わらないだろうと思う。 なんか芸術と高評価してる様だが 勘違。

  • じぇろにも

    3.0

    ネタバレアパートの模様替え

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • rec********

    4.0

    新藤+川島=ピカレスク・マジック

    1960年代の新藤兼人先生は脚本家としても映画監督としてもっとも旺盛かつ実験精神に富んだ時期でもあった気がします。 そんな時期の新藤がこれまた川島雄三なる怪物と手を組んだらどうなるか?生れてきたのは類を見ないピカレスク。 衝撃でしたね。 何しろ舞台は95分間、団地の中。そこに人が出たり入ったり。ド下手な演出家なら開幕15分でアクビが出そうですが、何しろアメリカ映画のマシンガントークと遜色ない言葉の攻防戦、そして次々効果的にスタイリッシュに切り替わるアングル。そして伊藤雄之助や若尾文子、川畑愛光、山岡久乃、浜田ゆう子などの不気味な存在感が加わりまさに脚本と演出の匠技。一気に観せてくれます。 もしかしたら邪道かつ讃えるべき映画じゃないかもしれませんが2000年代に入った日本映画がたかだか10年も経たないうちに古びた印象を抱きがちになるのがあまりに多い気がするものですから50年以上前の日本映画のケレンに魅せられてしまうのです。

  • mal********

    4.0

    三谷幸喜がお好きなら鑑賞してください。

    1962年に公開された日本映画です。タイトルにある”獣”は”けだもの”と読むようです。 若尾文子をめぐる禁断の恋物語を描いてた映画だと思って鑑賞していたら、これは完全なるワン・シチュエーションの舞台のような展開をする喜劇で、三谷幸喜ファンの方は鑑賞したほうが良いと思いますよ。 登場人物全員がいわゆる悪人ばかりで、騙し合いというか、言い訳しあいの展開は最後に誰が笑うのかと思っていたら、船越英二演じる男性の登場によって、映画の結末は不穏な締めくくりになっています。 緊張感とブラックな味わいを堪能できる本作おススメです。

  • mj4********

    2.0

    新藤兼人はえげつなくていや

     せっかく若尾文子さんの若く美しいころを見たいと思ったのに、シナリオが新藤兼人さんで、あのえげつなさに辟易。日本映画はこの程度かと腹が立ちました。

  • a24********

    5.0

    ネタバレ壮絶にして滑稽な不人情喜劇

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • sab********

    4.0

    シニカル

    新藤兼人の脚本が骨太でブラック。川島雄三のニヒルでクール、あるいはあからさまでいて、どことなく上品でもある独特の文体とマッチして、最高の仕上がりになってしまった。伊藤雄之助は世界映画史上に残る怪演俳優ぶりをいかんなく発揮。小沢昭一に脇役でこういうインチキな人物やらしたら最高。あのインチキ外国人が、怒ると思わず江戸弁が混ざるとこなんかが、ココロのアーカイブにみっちり刻み込まれちゃうんだよなあ。

  • moe********

    5.0

    若尾文子を、ホンモノの女性にした作品

    監督、川島雄三は、大映映画製作陣に、「若尾クンを、女にして見せます」と啖呵切って製作したこの作品。 タバコを吸い、髪型が左右非対称にした若尾文子、金を巻きあげることにはエロスでもなんでも使いまくる…当時はあまり理解されなかったが、バブル経済を先読みしていた川島雄三。 今みても、時代ズレがない。 アパートの撮影、床、天井に穴を空けまくり、奇矯なアングルで撮影を慣行した。 金髪眉毛の小沢氏は、撮影現場で、伊藤雄之助氏に、ビックリされ、「オレこの映画、やめたい」と言わしめた小沢の演技力。 たった17万円を、返せという小沢。卑小な人間こそ、真の人間心理であることを見抜く。 かねない、ことを見せかける伊藤、催促されるのに、テレビを隠す。 小物の悪人ばかり登場だが、現代を見越した川島の洞察力はすばらしい。 若尾文子は、度胸座った悪役女性で、この作品で演技力の高さを見せつけた。 それにしても、小沢昭一氏は、川島作品では、どれも光っており、早稲田の友人、今村昌平より、川島雄三に影響を受けまくってしまった。 すべて悪役で固めたが、人間の生きる悲しみを描いていることに、ジーンと来る作品だ。

  • Kurosawapapa

    5.0

    全員悪人!映し出したのは団地のみ!

    先日、「お嬢さん乾杯!」という1949年のラブコメを見て感銘。 監督・木下惠介、脚本・新藤兼人だった。 本作の監督は「幕末太陽傳」の川島雄三、脚本は新藤兼人。 登場人物は “全員悪人” というピカレスクなドラマ。 新藤兼人氏は監督だけでなく脚本家としても、どれだけ才能を持っていたのかと恐れ入る。 ======= 空軍基地のそばにある公団住宅の一室。 言葉巧みな父親(伊藤雄之助)は、借金を返したことがない。 家族に悪事を焚き付ける母親(山岡久乃)は、ウソ泣きも得意。 会社の金を使い込む息子(川畑愛光)、人気作家の二号として金を稼ぐ娘(浜田ゆう子)と、 家族全員がサギまがいの手口で生活している。 ======= 本作の最大の特徴は、 カメラが団地の建物内から、ほとんど出ないこと。 背景(窓の外)には、 風雨、 月夜、 雷 といった変化をもたらせ、 ・階段、部屋、ベランダまで通したローアングル ・天井からの俯瞰 ・小窓から覗き込む映像  など、 縦横無尽なカメラワークによって “狭くて果てしない団地ワールド” を展開。 真っ赤な夕焼けをバックに、 部屋で狂喜乱舞する姉弟と、黙々とそばを食べる親夫婦、というシーンが凄い! 欲望、 放任、 過保護、 撩乱、、、 様々な意味合いを含んでいる。 また、飛び交う台詞はマシンガンのよう。 特に父親役である伊藤雄之助の台詞は膨大。 全員悪人でありつつ、暴力シーンがあるわけでなく、ノワールでもサスペンスでもない。 あくまでも言葉の応酬がメイン。 意外にツボにはまるのが、山岡久乃。 「 お父様ね、競馬で御損なさったんですよ~ 」 「 あの子にかぎってそんな~(共謀している) 」 外見は貞淑な妻で、丁寧な言葉を使いつつ、中身は悪人というのは、 素晴らし過ぎるギャップ! また、主役の若尾文子は、存在そのものが濃艶。 美貌と体で、男たちに貢がせる。 最初の10分間、台詞無しでセクシーな後ろ姿だけを写したのも、観客を見事に引き込んでいる。 妾役の浜田ゆう子も、エロティックな太股を魅せまくっている。 「 全ては、金のため、、、 」 単純にそう言い切れないのが、本作の深味。 貧困という悲劇、 人間の欲望、 男女の本質、 様々な要素が絡み合う。 そしてストーリーは、日米関係、芸能界、銀座のクラブ界隈まで広がり、  強欲、 傲慢、 破廉恥、 エゴイズムと、  “社会の膿” を絞り出す。 たった一世帯を写し出しただけで、、、 ・全員悪人、 ・華やかさも無し、 ・(失笑はあっても)笑い無し、 ・自分の好みでもなし、 それでも、映画作りのセンスは最たるもの! 新藤兼人の脚本、川島監督の手腕に、文句無しの ☆5つです!

  • gar********

    4.0

    エロティックで生臭く、エグイ作品

    団地住まいの前田家には、4人の家族がいた。父の時造(伊藤雄之助)と母よしの(山岡久乃)は、二人の子供たち友子(浜田ゆう子)と実(川畑愛光)を利用して、金を得ようと日々努めている。そんな一家の前に実が会社の金を使い込んだと、社長の香取(高松英郎)と会計係の幸枝(若尾文子)が現れて… 2月に那覇の桜坂劇場では、川島雄三監督の『青べか物語』と『幕末太陽傳』が上映されます。そこで、今回は川島作品を予習してみることにしました。 娘を小説家の愛人にし、息子には横領をやらせて金をせしめる…まさに「人でなし」な所業を繰り広げる前田家の人々とそんな彼らと張る欲深さを見せる幸枝役の若尾文子さんの悪女演技が実にエロティックで生臭く、エグイ作品に仕上がっています。特に強烈なのが、若尾さんの幸枝と川畑愛光さんの実のやり取りです。自分と別れたいという幸枝に対して、怒りと未練をたっぷりにぶちまける実のやり取りはこの作品の持つむき出しの生々しさに満ちています。実の「キスをさせろ。ケツをまくれ…」と幸枝にぶちまけるところなど、ある意味衝撃的でさえあります。今回は、初川島作品でしたが黒澤、小津、溝口といった他の日本映画の巨匠とはまったく異なる、リアリスティックでエグイ演出に驚きました。 そんな衝撃作品を彩るキャストも実に個性派ぞろい。飄々とした中に、狡猾さといやらしさを秘めた伊藤雄之助さんの時造に、『渡る世間は鬼ばかり』の岡倉家の母、山岡久乃さんのよしの。山岡さんの上品な物腰の背後から見える策略家ぶりには、「なんちゅう女なんだ~」と思ってしまいます。特に冒頭の貧乏偽装工作を夫婦でやる辺りの伊藤さんとの息のあったやり取りは、欲深夫婦の面目躍如です。自分の体を武器に金を稼ぐ囲われ者の友子と札付きのチンピラ実。こちらは、演技の面では他のキャストとは少しヒケを取りますが、若さと色気を武器に頑張ってます。しかし、言うまでもなくこの映画の主役は若尾文子さんです。『女系家族』でもその美しさは際立ってましたが、ここでは女の武器を総動員して、金をせしめていくしたたかさが絶品です。特に凄いのは、時造夫婦、実、そして社長の香取を交えたシーンです。彼女のために横領をしたと未練をぶつける実とこれまた彼女と関係していた香取という二人の男を踏み台にして不敵にほほ笑む彼女は、まさに美しい顔をした「影の黒幕」のような女性です。見かけは弁天、しかし中身は…というような若尾さんの美しき野心家ぶりは、この映画の白眉でしょう。 エロティックで生臭く、エグイ魅力がある作品。欲深一家とスキャンダラスな美女が織りなす個性たっぷりの物語です。

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