一心太助 男一匹道中記
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

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作品レビュー(1件)


  • ytp********

    4.0

    次代を担った役者たちの曙光

     東映時代劇で、「一心太助」のシリーズほど民衆のエネルギーを前面に出した作品群は他にないだろう。中村(萬屋)錦之助もこの一心太助役ほど魅力を開陳する役柄はないというくらいはまり役である。江戸っ子の啖呵も冴えわたる陽気で一途な魚売り役は錦之助らしい面が実によく表れていた。一方で「赤穂城断絶」で見せた大石内蔵之助像は異様に暗くて錦之助の魅力が大きく減殺されていたことを残念に思った。  本作品は一心太助に計り知れない薫陶を与えて亡くなった大久保彦左衛門(月形龍之介)が一心太助に、召抱えていた腰元のお仲(本作品では中原ひとみに代わって渡辺美佐子)との結婚を仲介して一年目にあたる日に、太助はお祝いとして勤め先でもある魚河岸から鯛を調達しようとしたが、品不足により、その値段が一両という高値だったことに嫌気がさし、嫁のお仲と旅に出ることにした。ところが、旅を始めて間もない「程が谷の宿」で事件に巻き込まれる。罪人の刑務所でもあった八丈島から帰ったばかりという間の抜けた山賊、源太(ジェリー藤尾)に襲われるが、相手が江戸で評判の一心太助だと知ると、子分にしてくれとせがまれ、おまけに「一心太助の子分だ」と自慢して故郷に錦を飾るのだと、ほど近い漁村に太助は連れていかれる。ところが、その漁村は代官と網元、やくざの結託により漁民に圧政を強いるとんでもない村だった。江戸での鯛の高騰はこの網元が鯛を買い占め、腐らせては、価格高騰を狙い、利益を膨らませる魂胆だったのだ。漁民の表情は一様に暗いが、それでもいつかは立ちあがって悪人たちを駆逐してやろうと心に誓っていた。太助はその漁民たちを助け、立ちあがらせ、江戸庶民の鯛への渇望を癒そうと決意するのだった。  本作品では、現在では押しも押されもせぬ名声を確立している名優たちが、脚光を浴び始めた姿を表している。悪の権化の網元役に平幹二郎が登場する。平幹二郎は同年にスタートしたテレビ時代劇「三匹の侍」で私などは子供心にも格好よく感じたものだ。やくざの親分に佐藤慶、江戸から太助の道中のお伴をする長屋の仲間に常田富士男、やくざの親分の手下役に田中邦衛、魚河岸の仲間に米倉斉加年という陣容である。お仲を演じている渡辺美佐子はこの後、気品があって優しい女性を演じる女優として私の記憶に残っている。1963年当時に彼らは映画ファンの目にとまり始めたと言える。源太役のジェリー・藤尾はNHK番組「夢で逢いましょう」に出演してお茶の間に馴染みであったが、「遠くへ行きたい」のヒット曲でも日本語の情感を見事に歌って人気者であった。この源太の役としての演技もなかなかのものである。お笑いグループ「チャンバラトリオ」をこの年に結成した南方英二はそれまで東映時代劇でセリフのない存在だったが、ここでは珍しく料理人としてセリフを喋っているのも興味深い。  音楽を担当した林光は、民衆のエネルギーと誇りを体現したような音楽を遺している。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
一心太助 男一匹道中記

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製作国
日本

製作年度

公開日
-

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