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無宿人別帳

kih********

3.0

接骨が拙い寄せ木細工、ストーリーが甘い。

 松本清張原作だから安心して見れる骨太の推理ものと思ったが、骨は「太い」がちょっと荒い。解説では、「清張の短編『佐渡流人行』のストーリーをベースに、『無宿人別帳』中に収録された『逃亡』の設定をまじえ、脚色した作品。」(ウィキペディア)というから止むを得ないことだ。いわゆる“接骨” いや“寄せ木”だ。一貫性はない。  佐渡の閉鎖社会の病巣が描かれている。隔離社会だから我々には分からない。だから、こうだったのだと映像化して見せられたら、そうでしたか、というしかない。ドラマは見えない。  まぁイケメン俳優、個性派俳優、ずらりと顔を見せて十分実力を発揮している。その華々しさをこの暗い『別帳』で展開するというのが狙いだったか、皮肉だったか。  この孤島で一番のワルはどいつだ。何もかも焼け落ちて、どいつもこいつも死んでしまうが、加賀谷という御用商人だけが安否・所在不明のまま終わってしまう。今の社会を暗示しているのだろう。正義感を持って赴任する若手行政官も、すでにはびこっている旧悪勢力には太刀打ちできない。そういう今の社会の閉塞感を表したかったのだろう。でも、こういうキャスティングでの総花的展開が似合うだろうか。

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