非行少女
あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
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予告編・動画
作品レビュー(4件)
- いやよセブン
5.0点
若枝(和泉雅子)の家はとても貧乏、母が亡くなり家に帰ると別の女がいた。 学校ではPTA会費も払えず、馬鹿にされる。 学校に行くのが嫌になり、叔母さんがやっている飲み屋で働き始めるが、いやらしい酔客に腹を立て辞めてしまう。 そんな時、出会ったのが三郎(浜田光夫)で、とても優しかった。 三郎は都会で働いていたが会社がつぶれ、金持ちの実家に帰ってきていた。 三郎からもらったお金を取られた若江は学校の職員室に忍び込むが、用務員に捕まってしまう。 三郎が働いている養鶏場で火事を出してしまい、更生施設に入れられる。 三郎の優しいだけの甘っちょろさにやきもきするが、最後に・・・。 養鶏場の火災のシーンは今では撮れない残酷さで、火のついた鶏が走り回る。
- ぴーちゃん
5.0点
歳をとるというのはまことにもって哀しいものだと言わざるを得ない。 それはこの映画の主役であるあれほど瑞々しかった和泉雅子が後年顔中シミだらけの冒険おばさんになってしまったしまったからではない。20数年前に名画座でこの映画を見て、ラストの金沢駅のシーンで大号泣した記憶がある自分が今回見直した時に全く泣けなかったことがちょっとショックだったのだ。感性がそれほどまでに錆び付いてしまった事実が哀しくて寂しくてたまらない。 非行少女のタイトルとは裏腹にこの作品の内容は、酒乱の父親と継母との生活に嫌気がさした若枝(和泉雅子)という少女が家出同然でグレそうになる中、幼なじみの純情な青年、三郎(浜田光夫)との心の交流によって立ち直るというラブストーリーである。非行たって夜の学校の職員室に忍び込んで給食費を盗もうとして用務員の小沢昭一に見つかって用務員室でキスされそうになって逃げ出すとかその程度である。 いってみれば若枝というのは世間から非行少女のレッテルを貼られてはいるのだけれども、その内面はものすごく純粋な少女なわけ。たまたま環境が悪くて、貧しい暮らしの中、慕っていた母親が病で亡くなってしまう。少女だった若枝はその母の遺体にすがってわんわん泣く。ところが酒乱の父親はどこからともなく連れ込んだ女を後妻にしてしまう。この継母とはウマが合わない若枝は父親を取られてしまった悲しみもあり家のどこにも居場所がないと感じ学校へも行かなくなってグレていくという寸法で彼女が悪くなるのは環境の悪化によるものでけっして彼女は根っからの非行少女というふうには描かれていない。 で、まぁ人間というのは環境で作られるとかはよく言われるんですけど、じゃあ悪い環境に育った人間はみんながみんな一様に悪くなるのかっていったらそんなことはないわけで、個人の資質やら努力やら向上心などで人は置かれた環境の悪さを乗り越えられたりするわけですよ。この作品では、若枝という少女がどうやってその悪い環境の中から、蟻地獄みたいな中から立ち直りのきっかけを掴むのかっていうことをじつに丹念に丁寧に描いているところがオイラの心を揺さぶるわけなんです。この丹念な丁寧な演出というのがまさに監督の浦山桐郎の特徴なわけで、浦山桐郎はじつにオイラと波長の合う好きな監督さんです。デビュー作の「キューポラのある街」そしてこの「非行少女」、このあとに作られた「私が棄てた女」は日本映画史に残る三本だと考えています。
- fbx********
3.0点
モノクロであるからこその傑作。 暗さを帯びた映像がやるせない青春を浮き彫りにする。 傑作。 和泉雅子を私などはクロネコヤマトのおばさんだと 思ってしまうが、 この圧倒的な美しさは罪だ。 時の残酷さも感じる。
- bakeneko
5.0点
ネタバレ鳥さんが...
このレビューにはネタバレが含まれています。
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