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ローマに咲いた恋

bakeneko

5.0

ネタバレローマ名所巡り、ついでに映画

戦後初めて本格的なローマロケを行った作品で、ローマの名所が字幕付きで紹介され、その中を劇中キャラたちが闊歩します。 ローマで画家修業をしている高木(早川保)は同じく歌手修行に留学していた人妻の宮坂千乃(桑野みゆき)と深い関係にあったが、両者の留学の失敗を感じた千乃は関係を清算して帰国する。しかし高木は程なくして秋月(滝沢修)というパトロンに出逢い、新人画家として日本に凱旋する。そこで個展を見に来た美少女(鰐淵晴子)の清廉さに高木は芸術的インスピレーションを得て、素性を探索し再会した彼女に恋心を抱くが、離婚した千乃も高木への想いを再燃させて…というメロドラマで、トレビの泉、スペイン階段、コロッセオ。チボリの泉…といったローマの人気名所で主人公たちの恋が語られてゆきます。 巴里ではなくて、ローマに絵の修行?! 桑野みゆきの歌唱はちっともオペラ風の発声になっていない! “オーソレミオ”や“帰れソレントへ”はナポリ民謡! 鰐淵演じる少女のテーマ曲:愛の喜びは Plaisir d‘Amour♪はフランスの歌曲! など、ツッコミどころ満載のメロドラマで、冒頭の人妻との別れに未練たっぷりの青年は「終着駅」の影響がありありですが、欧風便がパンナムだったり、ローマに日本人の人影が少なかったり…といった60年近く前のローマの様子が封入されている珍しい作品であることは確かなので、桑野&鰐淵のダブルヒロインの競艶を愉しみましょう♡ ねたばれ? ローマで研修中のヒロインが“謎の病気に感染して倒れた”の台詞に、2020年3月の映画館の観客は“それってコロナウイルス?!”と連想しました。

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