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独立機関銃隊未だ射撃中

bakeneko

5.0

ネタバレトーチカの中は..。

2次大戦終末時の中国大陸の戦線で、重機関銃トーチカに籠っている機関銃隊と押し寄せるソ連軍との死闘を、限定された空間内での葛藤と共にリアルに描き切った力作であります。 殆どのドラマがトーチカの中で繰り広げられる作品で、敵自体はあまり実際の姿を見せずに銃弾や砲弾の爆発&火炎放射の炎が直接の脅威として緊迫感を盛り上げていて、“実際の戦闘の狭い視点の臨場感”を痛いほど体験させてくれます。 三橋達也、佐藤允、夏木陽介、太刀川寛、堺左千夫、寺田誠、福山博寿らがそれぞれの見せ場を情念たっぷりと演じている一方で、冒頭の重機トーチカの配置の解析を始めとした“戦法&戦況”の冷静な説明は、この小隊が置かれている状況を客観的に見つめており、戦闘という極限状態を、“情と知”の両方で正確に再現しています。そして、ほんの僅かなユーモアや戦闘休止場面に観客をほっと一息させる緩急をつけた作劇も見事なものがあります。 硬派な戦争&活劇ファンにお勧めの、絶望的な状況下の“恐怖と男の意地”に手に汗握る硬派なアクション&心理ドラマで、潜水艦戦闘と共通する“閉塞感”に窒息するドラマであります。 ねたばれ? 火炎放射器って“狙わなくても当たる”から凶悪だなあ。

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