巻き網漁法は最近あまり見かけないなあ~
- bakeneko さん
- 2017年5月24日 14時22分
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井上靖原作“潮の光”を映像化したもので、いつもは能天気な若者役が多い―加山雄三が陰のある風来坊を演じています。東映や日活ならば、“股旅もの”や“無国籍アクション”になるところですが、東宝映画では井上靖原作の文学性を優先して、“漁に生きる人々の営み”を活写した文芸作品の格調を感じさせる仕上がりとなっています。
2つの漁師グループが対立する伊豆の港にやって来た風来坊が、網元の娘に恋をして漁を手伝うようになるが、両勢力の争いはエスカレートして獲物の横取りまで発展する。横取りされた魚が入っている生簀を破ると息巻く若者達に対して、風来坊は“よそ者ならば喧嘩にならない”とばかりに風来坊は出かけてゆくが…というお話で、
実際に漁船を操って巻き網漁で魚を獲るシーンを海上で撮ったり、クライマックスの生簀破壊の場面の魚の動きを水中から映すなど、リアルな映像創りが作劇を盛り上げています。
漁師仲間の乱暴だけれど単純で素朴な性格や、網元の娘姉妹の対照的な個性なども細やかに描きこまれていますし、海岸地方のロケーションも港風情を映し出しています。
今ではあまり行われなくなった漁船団の協力漁法や、一生村に縛りつけられる若者の鬱積感、そして海に生きる人々の暮らし―が活写されている作品で、夏の海上は本当に暑そうですよ!
ねたばれ?
1、獲物を分捕った当晩は警戒しなくちゃ!
2、 遠くまで逃げるんだから、手漕ぎには限界があると思う…
3、絶対八つ当たりパンチも少しプラスされているよな!(名古屋章はタイミングが悪かったな…)
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