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越前竹人形 (1963)

監督
吉村公三郎
  • みたいムービー 8
  • みたログ 28

4.17 / 評価:12件

雪の越前と盛夏の京都

  • bakeneko さん
  • 2011年2月22日 9時00分
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

宮川一夫のカメラの素晴らしさに感心させられる、水上勉原作、吉村公三郎演出、若尾文子主演の“文芸&人間ドラマ”の佳作であります。

原作発表と同年の1963年にもう映画版が完成した作品で、翌1964年から何度もTVシリーズ化されていて、司葉子やいしだあゆみが主演を務めています(それほどまでに人気がある&映像化し易い作品であり、ヒロインは女優ならば是非演じてみたい役だとも言えます)。
福井県の山村の竹細工職人と歓楽街の娼妓との恋情とその行く末を、“山紫水明の越前の自然”からクライマックスシークエンスでヒロインが彷徨する“焼け付く熱さに揺らめく京都の街”までを舞台にして、天才的なカメラワークで魅せてくれます。特に、雪景色、竹林のざわめき、(「羅生門」でお馴染みの)太陽光線を撮り入れた景観、河の流れと淀み等の自然描写に加えて、様々なカットや構図を用いて登場人物の心理を上手く浮き彫りにしています(あっそれから、若尾文子さんの行水シーンは圧巻の官能美であります)。
出演者も好演していて、特に沈みがちな物語を明るく照らす中村玉緒やユーモラスな殿山泰司、クライマックスを締める中村鴈治郎は良いアクセントになっています。
純な思慕と官能が織りなす物語ですが、格調と品性も堅持している節操のある演出で、単純なメロドラマとは言えない“人間の運命のドラマ”まで作品のテーマを押し上げた上品な映画であります。




ねたばれ?
1、「マリアの恋人」と見比べるのも一興かと...。
2、船頭さんがあんなに長く中座したら、渡り客は困ったろうな~

詳細評価

物語
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