レビュー一覧に戻る
鏡の中の裸像

bakeneko

5.0

ネタバレ美容院の鏡が映し出す女の本性

美容院を舞台にして、そこで働く様々な女性たちの人間模様を映し出してゆく群像劇で、対照的な性格の2人の美容師の卵(倍賞千恵子&桑野みゆき)の献身と打算の行方を中心にして話が動いてゆきます。 美容学校の同級生だった美容院勤務の江東和子(桑野みゆき)と研究生として学校に残って働いている直木しづ子(倍賞千恵子)は同じアパートの部屋に同居している親友同士だが、ドライで上昇志向の和子と純情で内気なしづ子は対照的だった。 和子は働いている美容院の経営者(沢村貞子)のドラ息子(神山繁)が浮気性であることを利用して、折り合いの悪い本妻(千之赫子)を追い出して店を後妻として経営権を得ようと奮闘し、しづ子は自称音大生の不良青年(川津祐介)に騙されて貢いでいたが、しづ子を美容学校の学長(毛利菊枝)の息子(池辺良)が見染めて…というお話で、和子と同じ美容室で下端をしている美容師の卵:光子(水科慶子)とその足の悪い恋人(山本圭)の清新なカップルの奮闘も映し出されます。 1960年代当時女性が独り立ちできた数少ない職業である理容師に焦点を当てて、働く女のバイタリティと戦略を活写して、同じく女性の働く職場での葛藤を描いた群像劇:「赤線地帯」、「赤線玉の井 ぬけられます」、「千代田城炎上」の理容師版ともいえる映画となっています。 殆どがボンクラor曰く付きの男性キャラと対照的に、活きの良い女性キャラのオンパレードとなっていて、浦辺粂子、市原悦子、関千恵子、高橋とよ、菅井きん、若水ヤエ子、桜むつ子らも賑やかに出演しています。 当時の美容院の様子やヘアスタイルも見ることが出来る“働く女性群像劇”で、池辺良の妹役の一人に15歳の中村晃子が出ていますよ! ねたばれ? 美容師も海外留学すると箔が付くんだ!

閲覧数150