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関東無宿 (1963)

監督
鈴木清順
  • みたいムービー 3
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3.79 / 評価:19件

対立が消えてゆく

  • 文字読み さん
  • 2008年5月10日 21時00分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

鈴木清順監督の仁侠映画。小林旭。正統的なやくざの世界を描きながら、異質なものを混ぜずにはいられないのが清順監督。のちのちまでそうであるように、障子が倒れたら一面の赤とか、暗転したら書割りとか、季節無視で雪とか、画面を横切るなぞの線とか。リアリティではなく映像。現実ではなく幻想。

おちぶれていくけど正統的なやくざと、のしあがってくる近代やくざの対立。しかも、正統的なやくざの中にも路線対立があり、近代やくざのなかもばらばら。さらに、やくざ全体の世界と女子高生の世界が対立する。なにしろ、オープニングは「アハハハ・・・」と走り回る女子高生たちですから。ほんとにやくざ映画かよ、と。

ほかにも、主人公をめぐるお嬢さん(松原智恵子)とペテン師の女の対立、内気なお嬢さんと何でも挑戦するその友達の対立と物語のレベルでは「対立づくし」。

なのに、松原がまったく出てこなくなるように、映画の進行とともに対立は消えてゆき、ペテン師の女と小林旭の不可能な愛へ収斂していきます。まるで「女子高生なんていたっけ」って感じ。まとめようとしない。対立が乗り越えられるのではなくて、単に忘れられていくような。置いてきぼり感満載。それが気持ちいい。

最後にこれはいわなければ。若い松原智恵子は相武紗季そっくり。ってことは、相武はうまく年とれば、松原みたいな上品な感じになるのだろうか。

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物語
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