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やぶにらみニッポン

bakeneko

5.0

ネタバレ今と変わらぬ狂奔日本

日本に憧れて来日したアメリカ人の接待を狂言回しにして、東京オリンピック直前の日本と日本人の変貌ぶりを風刺した喜劇で、実際に1963年の時点の視点で“脱日本&アメリカ化する”当時の世相が活写されている映画であります。 週刊誌に連載されていた「東京情報」を基に、当時の東京を中心とした日本と日本人を風刺的に描いた作品で、“日本に憧れる外人”vs“外国化する日本&日本人”をコミカルに描いて、“現在の日本人のメンタリテイがこの頃培われた”事を指摘しています。 そして、現在では(「三丁目の夕日」シリーズなどで)“人情とゆっくりとした時間が有った”とノスタルジックに描かれる時代が、実は“ドライで狂奔した時代への突入点であった”事を見せてくれるのであります。 カリカチュアライズ&ベタなギャグはあまり笑えるものではありませんが、 “中国人は子供を中国人として育てる、インド人も自国人として教育するが、日本人は子供を外国人に教育したがる”―等の箴言や、宗教観、結婚観等への怜悧な観察は小気味よい程正鵠を射ています。 また、三味線や尺八を用いたブルース調の音楽も洒落ていて、本作のテーマである“外見は和風、中身は洋風”の現代日本を表しています。 そして、本作のみに出演している“京都弁を操る米国女性”役のムーザ・ケマナイ嬢の日本人好みの華奢な可愛らしさが必見の作品でもあります。 ねたばれ? 1、国際大会で柔道で優勝できなかったのが、当時日本人のトラウマとなっていました(この後東京オリンピックでもっとショックなことに...)。 2、注意して見ると、デビュー当時のあおい輝彦や木の実ナナの姿も...。

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