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現代インチキ物語 騙し屋 (1964)

監督
増村保造
  • みたいムービー 2
  • みたログ 16

3.60 / 評価:5件

一番の“騙し屋”は“国家”

  • bakeneko さん
  • 2011年11月29日 12時29分
  • 閲覧数 400
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

藤本義一&沢村勉の脚本に基づいて、大阪の街で“騙し屋”(詐欺、泥棒ではない!)で生計を立てる4人の男+女+αの活躍?をノンストップで見せてくれる“コンゲーム&社会風刺”喜劇の快作であります。

“決して法律には触れない”&“被害者に“騙された”という自覚を持たせない“―“舌先三寸を駆使した真っ当な労働”で金を獲得する―“騙し屋”の数々のテクニックを、冒頭からエンディングまで、余分な人間ドラマを挟まずにひたすら披露してくれる―騙し連続○○版勝負―といった趣の作品で、伊藤雄之助、曾我廼家明蝶、丸井太郎、船越英二、弓恵子、(&犬塚弘)が抱腹絶倒の名人芸を楽しませてくれます。

そして、劇中に挟み込まれる(今も殆ど変わっていない)当時の社会情勢に対する明快な罵倒も痛快で、沖縄問題、受験戦争、税金の不平等、公営ギャンブル、傷痍軍人保障、自衛隊問題―等をやり玉に挙げて破壊的に笑いのめす展開に溜飲が下がる映画で、特に、戦争に関する華燭の無い心情の吐露に加えて、“騙し屋としては、あちら(国)は大企業、こっちは零細企業や!”という、「チャップリンの殺人狂時代」の名台詞様のパロデイには大いに肯首するところが有ります。

単純に“騙しテクニック集”喜劇としても愉しめる作品ですが、犯罪映画にありがちな“道徳論的落とし所”が欠落していることで、ドライで突き放した風刺劇ともなっている怪作で、本作のテーマと風刺性は今日でも多くが古びていないのであります(困ったもんだ)。



ねたばれ?
本映画に出て来る“受験を利用した騙し”は、私大入試に際して政治家が実際に良く使う手であります(ご用心!)。

詳細評価

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