ジャコ萬と鉄
あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
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作品レビュー(4件)
- kih********
4.0点
こういうのがいいね。どっしりしていて、男っぽくて、汗臭くて。このストーリーは、場所を変えれば、そのまま良質の西部劇になる。ただ、場所を変えるったって、この冷たい海がいいのだから、西部には無理かな。 この時代の映画は、DVDに復刻しても音声が悪い。どうも聞き取りにくい。荒々しい海での荒々しい男同士の怨念&男女間のラブ物語だから、この場合はテープの磨り減った擦れ声が(結果的には)いい効果を出している。 今の時代の映画には、ふわふわした、なよなよした、すっきりしないものが多いのだが、こういう単純?でどっしりしたものに接すると、映画ストレスが解消されるようだ。
- いやよセブン
4.0点
北海道のニシン漁では出稼漁夫が不可欠で、九兵衛(山形勲)一家は今年も多くの人数を集めていた。 その中に昔、騙して船を奪い、死んだと思っていたジャコ萬(丹波哲郎)が復讐のために来ていた。 そして戦死したと思われていた九兵衛の長男の鉄(高倉健)が生還してくる。 ジャコ萬と鉄はぶつかり合うが、鉄は父の因果を覚悟していた。 そしてニシンがやってくる。 脚本が黒沢明、監督は深作欣二という豪華な作品。
- cpd********
5.0点
ネタバレプロレタリア映画の傑作
このレビューにはネタバレが含まれています。 - see********
5.0点
鰊(ニシン)漁全盛時代の北海道を舞台に、男たちの熱い魂が ぶつかり合う、豪快かつ爽快なドラマに圧倒される娯楽大作! 深作欣二監督の出世作として、また、高倉健、丹波哲郎の若き 勇姿そして激突を堪能できる作品として、今観ても十分その迫力に 圧倒される。深作監督は『仁義なき戦い』が世に放たれる9年前、 高倉健も『網走番外地』ですらこの翌年に、記念すべき1作目が 公開という時期の作品ですので、当たり前ですが、お若い! また、本作は谷口千吉&黒澤明の共同脚本の49年の同名作品の リメイクということで、どちらがお好きかは、それぞれ分かれる かと思います。本作では、若さ溢れる健さん&不敵な笑みを浮かべ 豪傑な男の色気を発散する丹波哲郎との両雄対決が見もの。 出稼漁夫(ヤン衆)を雇い、春先からの数ヶ月に手漕ぎの鰊船で 一気に漁に出る鰊漁のシーンをはじめ、浜辺に建てられた番屋まで 見事に再現した映像も、素晴らしいの一語に尽きますが、 監督自身が、悩みに悩んだ挙句、ようやく見つけた絶好の撮影地 であったという、積丹半島の島武意海岸のロケーションの雄大さ、 美しさは、モノクロであることを忘れさせるような鮮烈な印象と して焼き付きます。(この一帯は今でも観光地として訪れることが できます。海岸から山を挟んだ駐車場から、頭がつかえそうな 当時からの狭いトンネルを徒歩で抜けると、眼下に透明度の高い 海岸と、そそり立つ奇岩の絶景が突然広がり、思わず声を上げる ほどの雄大さ。岬が海に突き出ているため、馬の背のような断崖 絶壁を30分ほど徒歩で行かねば辿り着けない神威岬と共に、 北海道の雄大さを体感できる、絶景ポイントになっています。 日本海側であり、札幌、旭川などのメジャーな観光ルートからは 外れていますが、特に車、バイクで北海道を攻めたことのある方 なら、ご存知の方も多い、オススメの名所でもあります。 ヤン衆にストライキを起こされ危機に瀕した父親(山形勲)と 戦死したはずがふらりと戻ってきた鉄(高倉健)との父子の絆、 この父への恨みを胸に、何が目的かわからぬまま不敵な笑みで 居座り続けるジャコ萬(丹波哲郎)と鉄との対決など、男たちの ドラマを豪快に描きながら、一方では、家族への愛、淡い恋心も さりげなく織り込んだ、懐の深い物語にも酔いしれる作品です。
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