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無頼無法の徒 さぶ (1964)

監督
野村孝
  • みたいムービー 1
  • みたログ 7

3.80 / 評価:5件

人間の心の“光と闇”

  • bakeneko さん
  • 2021年9月26日 12時55分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

「週刊朝日」連載(1963年1月~1963年7月)直後の1964年に映画化された、1967年に63歳で早世する山本周五郎60歳の時の最後の傑作で、明治初期の東京で共に表具屋の修業をした対照的な2人の男の運命の荒波下での友情と葛藤を通して、単純に白黒の判定が出来ない人間の心の真実を浮かび上がらせてゆきます。

明治初期、東京下町の経師屋「芳古堂」に腕前も男っぷりも抜群の栄二(小林旭)と、不器用で風采の上がらない“さぶ”(長門裕之)という職人の卵が住んでいた。栄二は職人を脱落しそうな“さぶ”を励まし何かと助けていたが、ある日出入り先の呉服問屋「綿文」で家宝の“古代箔白地金襴”が盗難し、栄二の道具箱から出てくる事件が起こる。表具屋を追放されそうになった栄二の為に“さぶ”は罪を被ろうとするが、“お前みたいなうすのろに出来る仕業じゃねえ”と言われて…という発端から、順風満帆の人生から転落し人間不信と復讐に凝り固まった栄二の心の彷徨と、自分でも気付いていなかった心の闇に戸惑う“さぶ”の葛藤が、栄二を巡る二人の女―“さぶ”が心を寄せるが本人は栄二に惚れていた“のぶ”(小林千登勢)と、栄二と相思相愛だった“せい”(浅丘ルリ子)も巻き込みながら活写されてゆきます。

”一体犯人&真実は何処のあるのか?”とう、ミステリーで観客を引っ張りながら、普段は無意識な人間の奥底にある“聖と邪”に焦点を当てて、復讐から寛容に昇華するまでの心の推移を綴ってゆく人間ドラマの傑作で、当時本当に恋人同士だった小林旭&浅丘ルリ子の演技を越えた真実も劇中に表出していますよ!

ねたばれ?
1、栄二が流される“石川島・人足寄場”は、現在の月島・佃島地域で、松平定信が“鬼平”こと長谷川平蔵の提案を採用して、寛政2年(1790年)に隅田川河口の中州、石川島と佃島の間の1万6千坪あまりの土地を借り受け、犯罪を起こすおそれのある無宿者の収容所としたことに由来し、明治初期まで存在していました。刑務所や流刑島とは異なり、職業訓練兼更生施設の様な場所で、自由に出入りこそできませんでしたが、労働に対する賃金はしっかり払われていましたし、医療体制も整っていました。
2、使用人はみんな家宝の置き場所を知っていたのね…(防犯上如何なものかと…)

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