傷だらけの山河
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(3件)

ゴージャス12.0%スペクタクル12.0%不気味8.0%楽しい8.0%知的8.0%

  • kin********

    5.0

    ネタバレ巨匠の風格

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • bakeneko

    5.0

    ネタバレお金の力は万能よ!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • ser********

    5.0

    彼らがいたから僕らがいた

     最近の世の中、どうも人間達がきれいごとを言いすぎる。  山本モナの不倫?オレ達の生活に関係あるかい。  体に悪いからたごはを千円にしろ?なら酒もお菓子も千円にしなきゃ割りに合わない(笑)  若者のマナーが悪い?そーいう大人のお前らはどうなんだ?我々はそんな大人から生まれたんだよ。  正論を吐いているフリをして、いざ自分にその非が及ぶと途端に逃げ腰、逆ギレ。こんな現代人に誰がした?答えは簡単。体を張らない文化人がした(笑)。  そもそも文化人と名乗る輩ほど正論をぶりながら私生活が乱れている輩はいない。芸能人なんて最近は死語だが所詮、河原乞食。それがテレビで正論を吐くとつばをひっかけたい気分に襲われる。そもそも見ている庶民どもさえ一皮むけば欲望の塊なわけで、きれい事の奥底では嫉妬と羨望のマグマがグツグツと煮えたぎってる。そんな彼らが60年代から70年代にかけて日本の高度経済を引っ張った政治家・田中角栄をボロクソにいいやがる(昔は私もそんな一人だった 笑)。なんかあまりにもきれい事を言い、自分たちの手を汚さずに上品すましてる現代人を見ていると、このオッサンの垢でも煎じて飲め、って言いたい心境(笑)。私なら即飲むね(爆)。この「傷だらけの山河」を見た後なら尚更だ。  《必要悪》、という言葉がある。  本来なら道徳上、悪いと知りながらもそーしなければ生きていけない状況の中、人間は善悪を超えて生きねばならぬ時がある。戦後の闇市に赤線、そして妾。今の豊かな時代ならバッシングになる事間違いなしの状況でも人は生きるためにそーいう必要悪を承知で受け入れてきた。無論それは個人のみならず日本の上に立つ人間たちもそうであったろう。敗戦によるGHQの占領政策の中でどれだけ煮え湯を飲まされながら当時の政治家は戦ったのか?当然モラルとの狭間で苦悩したろう。それでも彼らは必死に日本の復興のために涙を呑んできた。思えば彼らの《必要悪》こそが今の豊かさの基礎を築いたといってもいい。  この映画の主人公はまさに庶民から見れば《怪物》であり、今の人々から見たら許されざる人間である。大実業家でありながらあちこちに妾をつくり子供を産ませ、平気で個人の尊厳さえ踏みにじる。打算で美しい女とその恋人の仲を裂き愛人にし、理想に生きようとする息子達の希望さえ踏みにじる。それが父親だろうか。それが人だろうか?  だが彼の行動は今から見れば許される。少なくとも私はそう思う。  この主人公の行動の源泉は結局、戦後《日本》の復興のためという大前提でなりたっているからである。その目的のために権利だの善悪だの言っていられない。あえて悪人のそしりを受けようではないか。そんな腹の据わった生き様はまさに戦争を経験した時代の人の人生観だ。現代人から見れば理解出来るはずもないのだ。  だが彼の様な人間がいなければ、今の我々の豊かさなどありえなかった。  それは今の日本が証明しているではないか。  山本薩夫監督はすごい。この卑しき人物のバイタリティと人間的なモラルを問いながら70年代の高度経済成長の日本を予期し、それでいて実に面白い映画に仕上げている。その《怪物》の生き様がどんなに人を傷つけ破壊してきたか。だが同時に彼らの様な人間がいなければ我々の豊かささえ生まれなかった事を今から見れば皮肉にも未来予想図の様に描いて見せた。元々左翼作家の山本監督はそーいう意図で作ったわけではないだろう。本来ならこの怪物の非人間的な姿を通して本当の人間的豊かさとは、というものにしたかったに違いない。ところが出来上がってみれば(少なくとも現代人から見れば)反戦映画のつもりが好戦映画になってしまったようなものだ(笑)。むしろそれが実に面白い。やっぱり悪人には魅力がないといかん、と証明したようなものだ。  確かにこんな怪物が親族にいたらそりゃ息子達はたまったものではない。怪物の子供は怪物とは限らない。長嶋の息子が一流じゃなかったのと同じ(笑)、比較される方から見ればそんな親父が疎ましくて仕方ない。でも客観的に見れば、今の豊かさを味わえるのはこんな《必要悪》を平気で乗り越えてきた人間達のたくましさの賜物なのだ。田中角栄の日本改造が作り上げた繁栄もまたしかり。  問題はそんな怪物が亡き後、その《息子》達が新しい時代に立ち向かえない悲劇なのだろう。そんな息子達の作った社会がむしろ伝統だの古き良き日本だのというきれいごとに縛られて身動き出来ない姿に、彼らはあの世でなんとおもってるんだろうか?  田中角栄は泣いてるぞ!(笑)。  とにかくきれいごとを言う前に行動である。  北京オリンピックよりチベットである(なんのこっちゃ)。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
傷だらけの山河

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル