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三匹の侍

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3.0

どうしても高橋・役所・小朝にみえる

三人の浪人が貧しい農民たちを助けて代官などと戦う時代劇。ちょっと調べてみたら、1963年フジテレビのシリーズから五社監督が演出していたとか。丹波哲郎、平幹二朗、長門勇のトリオが、どうしても高橋秀樹、役所広司、春風亭小朝にみえてしまいます。こちらは87年からのテレビ朝日「三匹が斬る!」。ほとんど同じだけど著作権とか問題にならなかったのだろうか・・・。 テレビ史的には、はじめて時代劇にリアルな殺陣をいれ、音を重ねたことで有名らしい。権力対反権力がわかりやすいドラマになっていないのもとてもリアルでした。 百姓と代官の対立に個別に入り込んでいく三人の浪人。最初はそれぞれ違う立場だったけど、百姓に同情してというよりも、百姓に味方する丹波の人間的魅力に惹かれていく感じ。結局、百姓の要求は通らないし、権力側の代官も生き延びる。物語はまったくハッピーエンドじゃなけれど、人間ドラマな魅力だけが残っています。シリーズ化していただけあって、キャラがしっかり立っている。 ニヒルで女好み、ひねた性格の平は映像でも斜めのカットや階段にいることが多いし、あまりの空腹にカエルを食べる(!)丹波は、その後、カエルのように地面を這っています。ねらったのか冗談なのか。目の大きな桑野みゆきの、例のごとくおおげさな悶絶シーンもあって、たまりません。 「三匹が斬る!」しか知らないテレビ世代も、桑野みゆきが好きなコアな映画ファンも楽しめるシリアスな娯楽劇でした。

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