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三匹の侍

fg9********

4.0

槍の先端で相手の刀をこねくり回して撥ねる

 …中坊時代にテレビにしがみついて夢中になって見た記憶があり、WOW○○で偶々放送していたので観てみる。  …今から半世紀以上も前の1964年の作品だ。  …あらすじは解説のとおりと書こうと思ったら空欄だった。  浪人の柴左近(丹波哲郎)は、ひとり旅の道中で、代官の圧政に喘ぐ農民たちが代官の娘を人質にとって水車小屋に立て籠もっている事件に遭遇する。  最初は高みの見物を決め込んでいた柴左近だったが、成り行きから農民たちに加勢するのだった。  で、一方の代官は娘を取り戻すべく、用心棒の桔梗鋭之助(平幹二朗)や浪人の桜京十郎(長門勇)を水車小屋に差し向けるのだった。  で、事情を知った桜京十郎は、自分も百姓あがりなもんだから、農民たちの味方に付くことにするのだった。  で、正義感の強い柴左近は、農民たちの罪を問わないことを条件に代官の娘を解放し、なお、自分を事件の首謀者として100叩きの刑に処せと言うのだった。  で、その刑が済んだら解放される筈が水牢に閉じ込められてしまい、また、罪に問わないと約束された3人の農民たちも代官の放った素浪人に血祭りにあげられてしまうのだった。  で、俺はこんな騒動には一切関わりないとしていた桔梗鋭之助だったが、これまた代官の放った素浪人に愛人を切り殺されてしまい怒り心頭に発するのだった。  で、正義感に燃える柴左近、ニヒルでクールな桔梗鋭之助、情に厚くも脆い桜京十郎の『三匹の侍』が揃い踏みをし、悪党代官どもとのチャンバラが繰り広げられる……といったストーリーだ。  『三匹の侍』で、初めて人を斬る音(バサッ!)、刀と刀がぶつかり合う音(カキーン!)が取り入れられたのではなかったか……。  正統派の剣術使いの丹波哲郎もカッコ良かったが、刀を腰に差すのではなく肩にぶら下げるスタイルの平幹二郎も捨て難く、槍の使い手の長門勇は当時から一番好きだった。  すっ呆けた顔での岡山弁だったかのトークも愉快で、指で鼻の下を擦りながら槍をブルンブルン振り回す様は豪快だった。  また、槍の先端で相手の刀をこねくり回して撥ねる芸当は天晴れだった。  『七人の侍』と比べてしまうと、人数の少ない分くらいは不利の体勢にならざるを得ないが、それでも十分に見応えがあった。

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