日本脱出
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(3件)

不気味11.1%パニック11.1%切ない11.1%悲しい5.6%セクシー5.6%

  • bakeneko

    5.0

    ネタバレ東京オリンピック前夜の狂騒の中で

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • dqn********

    3.0

    成功から取り残された男の逃走劇

    強盗の片棒を担がされ、はずみで人を殺してしまった男と、彼を助ける女の逃亡劇。オープニング早々、タイトルバックを描く岡本太郎が登場し、何やら不穏な雰囲気に。不気味な音楽は武満徹と八木正生(ちなみに武満はこの年大傑作「砂の女」の音楽も担当している)。 見事なダメ男っぷり(終始、おろおろする姿が本当に情けないです)を見せる主人公・竜夫(鈴木やすし、今田耕司似)と、時には母親のように、時には恋人のように竜夫を励ますヤスエ(桑野みゆき)。どんどん深みにはまっていく二人の混乱ぶり(ヤスエは殺されそうになって泣き叫ぶし、竜夫は3人も殺してしまうし)には滑稽な哀しさをおぼえるが、弱いもの同士が慰めあい、やがてそこに愛情が芽生える展開にはしんみりとする。 ストーリーは終盤、アメリカに逃亡しようとする竜夫の前に、東京オリンピック(聖火ランナー)の盛り上がりが登場する。高度成長の総まとめとしてオリンピックを開催し、今まさに戦後復興の頂点に登りつめようとしている日本国家と、その成功から取り残された社会的はぐれ者の竜夫とヤスエ。 しかし日本から脱出し憧れのアメリカへ逃亡を試みる竜夫の計画は夢と終わる。ラストシーン、脱出に失敗しクレーンの網に囚われ宙ぶらりんの状態になった竜夫は、最後の抵抗とばかりに絶唱する。だがそれはついに精神錯乱をきたした竜夫の哀れな叫び声でもあった(註1)。 結局、日本から逃げ切れなかった竜夫。個人を呪縛する国家の壁は思ったよりも強力ということだろうか。 註1 本当のラストは精神病院の竜夫を写したシーンだったそう(四方田犬彦編『吉田喜重の全体像』所収の山本直樹論文に記載)

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    5.0

    「隣の部屋が気になるわ」

    ちょっと前には小津監督の「秋日和」などでかわいい少女だった桑野みゆきが苦悶する大人の女に。若尾文子ばりに悶絶する姿がなんともすばらしい。しかもまだ二十代前半。なんて早熟な。数年後には引退してしまう、このスタイル抜群の女優は必見です。 強盗に荷担してしまったダメな男を、日本から脱出させて夢の歌手にしようという桑野の献身。元々、兄貴分の男の女だった桑野が、ダメ男くんを「あんた」と呼ぶところで涙がでそうになります。好きでもなかった、それまでは不幸の連続だった男女が逃避行の果てに愛し合うにいたる姿は感動です。ハリウッド映画みたい。 吉田監督らしい奇想天外なカットつなぎ。特に室内から室外へ、脱出を示すようなカットになるときの(強盗に入ったビルからみる街、隠れ家からみる海、飛行場)、「ででーん」という不気味な効果音。なんかすごい。 「隣の部屋、気になるわ」は映画の冒頭、ほんの少ししか出てこない、明らかに若いころの市原悦子と思われる女性の台詞。このころから、彼女はいろんなものが気になっていたのだ。殺人事件に巻き込まれなくてよかった(笑)。このシーンだけで引き込まれた映画でした。お見逃しなく。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
日本脱出

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル