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自動車泥棒 (1964)

監督
和田嘉訓
  • みたいムービー 1
  • みたログ 1

5.00 / 評価:1件

本作で沢山の役者がデビューしているなあ~

  • bakeneko さん
  • 2019年2月20日 9時49分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

『用心棒』や『椿三十郎』などで助監督として活躍していた和田嘉訓が自分の脚本を映画化した長編デビュー作で、素人から起用された-安岡力也、デヴィ・シェス(真理アンヌ)、森田則之(パット・モリタ)、城アキラ(ジョー山中)、上岡肇(ケン・サンダース)ら多くの後の俳優たちを発掘した作品でもあります。

厳しい戒律の教会の混血児施設で暮らす、孤児の酋長(安岡力也)、アントニオ(フランツ・フリーデル)、ワラジ(田沢幸男)、ゼニガメ(上岡肇)、コング(関本太郎)、ゴロツキ(勝見守利)、コムギ(森田則之)らは外車の部品を一生懸命集めている。彼らの夢は、盗んだ部品から自動車を組み立てて銀行強盗をして資金を稼ぎ、ヨットを購入して日本を脱出してアフリカに渡ることだった。彼らは、コムギの姉であるハツコ(デヴィ・シェス)を誘惑した後に混血とわかると捨てた大学生(寺田農)を拉致して部品の組み立てに参加させ、とうとう走る車を完成させるが…というお話で、ディフォルメされた教会の管理状況や家畜類との共同生活を監獄の様に映し出し、クライマックスで反抗と脱出を活写して、「暴力脱獄」、「新学期 操行ゼロ」を連想させる“思春期の焦燥と切望”を浮かび上がらせています。
そして日本の混血児問題を描いて、「キクとイサム」の“牧歌的&温和な抗議”と対照的な“激しく燃焼する憎悪と反逆”をぶつけてくる映画となっています。
実際に混血児である素人の少年少女を実年齢役で起用して、疾走する緊迫感と本物の怒りを生み出すことに成功している力作で、変な振り付けダンスを始めとした実験的な演出&映像処理も効果的ですよ!

ねたばれ?
1、 劇中の台詞に出てくる-「バファロー大隊」はジョン・フォードの西部法廷劇で、1880年の西部で不当に冤罪を着せられた黒人軍曹を、バッファロー・ソルジャー第九騎兵隊に所属するカントレル中尉が助ける物語で-本作とテーマが一致します。
2、 先を尖らせた教会の十字架マークは「ミラーマン」みたい!

おまけー本作の姉妹編ともいえる、和田嘉訓作品の紹介を…
お蔵入りさせなくても良かったのでは?
「脱出」(1972年日本 85分)監督 和田嘉訓 出演ピート・マック・ジュニア、フラワー・メグ、荒木一郎、石橋蓮司、原田大二郎
十津川警部が活躍するトラベルミステリーで有名な西村 京太郎原作の最初の映画化作品で、
殺人事件の容疑者として追われる混血青年と偶然知り合った青年達&再会した幼馴染が、何とかしてブラジル移民船で逃亡させようとするが、それぞれが別の意図を持っていたことが露見して行く…という“タイムリミットミステリーサスペンス”の佳作ですが、クランクアップ寸前に、映画の内容と類似性が有る浅間山荘事件が起こったためにお蔵入り(唯一札幌で2週間のみ公開)にされた映画であります。

今回友人達の尽力で観る機会があったので本映画を観賞してビックリ!
当事クレームの元になった浅間山荘事件とは“過激派が人質を採って立て籠もる”以外の共通点はありません―この程度の類似性なら他の作品も引っ掛かるはずなのに…

“最初は偶然集まった善意&反権力の有閑若者有志と思われた集団の隠された意図が次第に明かされてゆくと共に新しい事件が起こる”―二転三転する展開に翻弄される作劇となっていて、日本赤軍テロやブラジル移民制度などが当時の空気感覚を再現しています。

同じく日本公開中止になった「ブラックサンデー」(こちらはテロ予告による威嚇に屈しました)をちょっと連想させる“赤軍テロ”も出てくるサスペンスアクションで、火炎瓶の威力も良く判りますよ!

ねたばれ?
1、 主演のピートマック・ジュニアは奥の山ジョージの芸名で「キクとイサム」に出演していた子役です(大きくなったね!)。
2、 ヒロインのフラワー・メグは“初めてテレビ(23時ショー)に上半身ヌードで出演した女性”と言われています(現在も綺麗ですよ!)。

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