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座頭市血笑旅

aki********

3.0

赤ん坊で泣きを取るのはどうだろう?

「狐のくれた赤ん坊」のロード・ムービー版、かな? 縁起で擬似親子となった赤ん坊が可愛くて可愛くてしょうがない、身を捩られずにいられない、という無骨な男の子煩悩ぶりが醸し出すおかしさと、後ろ髪を引かれるように辛い別れの場面のドラマチックな盛り上がりで、観客を泣かせる趣向。 「子供と動物には芝居で勝てない」という格言が昔からあり、森繁久弥あたりは子役との共演をひどく嫌うそうだが、勝新はまあ本人が赤ん坊みたいな人、ということもあってか、負けていないのはご立派。 とはいえ、この路線の物語って、私にはすこしあざとい感じが否めない。時も所もかまわず泣き出す赤ん坊を抱えることは、親の社会生活をいろいろ制限するし、ノイローゼになっちゃうぐらい悩んでいる人だって大勢いる。 もちろん親としての愛情と責任感、それに周りのサポートがあればこそ、苦難も乗り越えていけるのだが、基本的には子育てって「壮絶」なものだと思う。その辺の描き方が「赤ちゃん、可愛い」だけで済ませているのは、なんか嘘っぽい気がしてしまう。 それともこんなのは現代的な見方であって、昔の人はもっとおおらかに育児に とりくんでいたのだろうか?

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