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おんなの渦と淵と流れ (1964)

監督
中平康
  • みたいムービー 1
  • みたログ 4

3.33 / 評価:3件

インテリの愛は考えすぎなのだ!

  • bakeneko さん
  • 2016年12月5日 7時58分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

戦後から平成時代まで息長く活躍した大衆小説家:榛葉英治の女の性三部作:「渦」「淵」「流れ」を縒り合わせて一本の映画にしたもので、作者の自伝的要素と女性観が色濃く出た一人称語りの“ある夫婦の愛の痕跡”映画となっています。

満州での新婚時代から戦後の混乱期を経て日本が安定して行くまでの困窮の時代のインテリ夫婦の10年の歳月が、夫の妻への怜悧な観察視点で語られる作品で、美貌の才女に最初は生涯のパートナーとして学問&精神的にも補完しあうことを期待した主人公が、妻の教養の欠如や世俗性に幻滅する一方で女性の動物的とも言える肉体的な魅力と奔放さに、男性に無い神秘性と不可解さも見出していく…というお話で、一旦醒めた視点で妻を観始めると、元の様に純朴に愛することが出来なくなる主人公と、何とか事態を修復したい妻の“想いのすれ違いと相克”の堂々巡りと、
次第に婚前&結婚中の妻の男性関係が明らかになってゆく―妻の不可解な行動と二重性の因果関係の露呈が平行して語られ、最終的な結末に堕ちてゆく―袋小路に入ってしまった不条理な愛の形を浮かび上がらせている作品で、当時映画界を席巻したミケランジェロ・アントニオーニの「情事」、「夜」の和風版といった趣の作品ともいえます。

戦中戦後の中国大陸の日本人の支配層としての境遇や帰国引揚者としてのインテリの生活も映し出されてゆく作品で、いざとなったときの行動力と生活力は女のほうが上である事も活写されています。

ねたばれ?
シェークスピアの作品は難しい文学ではなくて庶民的な戯曲台本なのに1作品を6年掛かっても訳し終わらないなんて…―これだから生活苦になるんだ!

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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