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仇討 (1964)

監督
今井正
  • みたいムービー 8
  • みたログ 53

4.15 / 評価:13件

命の重み、家名の重み、誇りの重み

  • Kurosawapapa さん
  • 2012年8月3日 7時55分
  • 閲覧数 922
  • 役立ち度 10
    • 総合評価
    • ★★★★★

この映画は、些細な争いが発端となった決闘で、上役を殺してしまった下級武士を通し、
封建社会における家名尊重という “理不尽” を描いた、今井正監督による1964年の作品。

「切腹」の橋本忍の脚本だけあって、迫力ある展開。

仇討ちが行われる会場作りから始まり、仇討ちのクライマックスで終わる。

その間、起因や途中経過をクロスカットさせ、
クライマックスへとテンションを高めていく。


主人公の江崎新八(中村錦之助)は、圧倒的な強さを誇るわけでなく、
敵に立ち向かうと、スレスレのところで勝ち、生き延びている。

中村錦之助の、ギラギラとした眼差しは、強烈!

不条理に立ち向かおうとする、煮えたぎるような心と、
それにともなう “恐怖心” を、迫真の演技をもって表現している。

人を斬るという行為は、人間である以上、チャンバラのようにはいかない、、、
本作は、そんなリアリティーを、見る側に突きつけてくる。


主人公を取り囲むのは、蒼々たる俳優陣。

・自尊心を誇り、冷徹な剣の達人を演じた丹波哲郎
・23歳の三田佳子は、台詞は少なくとも凛とした姿を魅せる
・貫禄ある僧侶を演じたのは、出演映画数620本という進藤英太郎
・腹に一物ある中間職を演じさせると一流、田中春男
・したたかな目付けを演じるのは、名傍役、三島雅夫



 恥をさらすことなく、死をもって家名を守るか
 恥をさらして、生き延びるか

 “命の重み”  “家名の重み”  “誇りの重み”  が、
様々な立場の人間から、天秤にかけられていく。


最後に主人公は、
対戦相手ではなく、仇討ちを丸く収めようとする “家老” に立ち向かっていくように見える。

何のための仇討ちなのか?
どこに “義” があるのか?

クライマックスとなる殺陣は壮絶!

 “不条理への反駁”  そして  “生への執着”

強いメッセージ性とともに、
エンターテインメントとしても、一級品の作品です!
(IMAI:No13/18 )

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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