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幕末残酷物語

bel********

5.0

新撰組のドロドロ

監督は加藤泰。(助監は鈴木則文だったかな。。) 新撰組の血生臭い内情を描いた映画です。 世間で知られているような華やかな活躍は描かず、 厳しい規律に縛られた、制裁ばかりを描いた作品。 本来は飢えた狼のような輩の、人斬り集団ですから、 こういう描き方は高く評価したいと思います。 主演は大川橋蔵。内面に何かを秘めたいい演技です。 朱に交われば赤くなる、という諺を体現したかのように 人を殺めることに慣れていく様は見事。 慣れねば本来の目的を果たせないのです。 ヒロインには藤純子。互いに淡い好意を抱きつつ、 蔵の奥に自ら進み行き、お話だけとか言いながら、 嫌よ嫌よと言いながら、熱い接吻に流されて・・・。 閉塞感のある陰気な屯所において、情念のままに 求め合う姿は人間そのものではないかと。 最後の壮絶な斬り合いは実に見事。 もうね、あの集団は行き詰まってますから 好きなだけ殺し合えばいいと思うのですが、 残された藤純子だけが可哀想かなと。 互いに惹かれ合い、結ばれた2人だからこそ、 あの最後はグッとくるものがあります。 最後になりますが、映像の見せ方が実に良い。 モノクロであるからこその美があります。

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