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(1965)

監督
岡本喜八
  • みたいムービー 11
  • みたログ 78

4.19 / 評価:26件

季節外れの大雪が…

  • bakeneko さん
  • 2015年3月9日 14時07分
  • 閲覧数 543
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

古くは1931年に原作の発表と同時に映像化された、群司 次郎正の「侍ニッポン」の4度目の映画化作品で、緻密な状況説明と短いカットバックが素晴らしい劇的効果を上げている岡本喜八の決定版であります。

大老井伊直弼が暗殺された“桜田門外の変”を題材にした“歴史秘話”で、真贋取り混ぜた幕末ドラマを堪能させてくれます。水戸天狗党に加わっている“訳あり浪人”の大老暗殺に参加して武勲を挙げる(=一攫士官)の賭けを、暗殺の数日前からの“内通者探し”と決行当日の“大乱闘”の両方で息詰まるドラマを見せてくれる作品で、「赤毛」でも魅せた喜八組役者+三船敏郎のコンビネーションは抜群であります。
ユーモアを削ぎ落として、苛烈な戦況の緊迫した状況の推移を冷静に見つめる―「日本の一番長い日」「ブルークリスマス」…の系列の作劇となっていて、実地ロケや巨大セットを用いた本格的な殺陣スペクタクルは圧巻で、特に吹雪を実際に創りだして遠景&俯瞰で撮った贅沢な構図は、邦画にまだまだお金がかけられた時期の本物感を堪能させてくれます。

そして、“安政の大獄”を“幕末の徳川内の内紛”と喝破する台詞や、自分自身で侍の世に幕引きをしていく武士の皮肉な奮闘を冷徹に見据えて、時代の転換点を考えさせる作品でもありますので、幕末史の頭の整理にもなりますよ!

ねたばれ?
桜田門外の変が起こった安政7年3月3日は太陽暦では1860年3月24日と、もう春といえる時期なのに季節外れの大雪でした。そして、井伊直弼側が“雪による錆を防ぐために刀を袋で覆っていた”ことが初期戦闘での出遅れとなって(映画と異なり)一方的な襲撃群の有利となり、襲撃側の実際の犠牲者は一人のみでした。


(おまけ―レビュー項目にない岡本喜八のTV作品のレビューを)
旦那!手を洗いました?
「着流し奉行」(1981年 92分 フジテレビ時代劇スペシャル第2話)
山本周五郎の「町奉行日記」を岡本喜八監督が脚色したもので、原作の持つ飄々とした味わいが良く生かされています。
仲代達矢 、中谷一郎 、近藤洋介 、殿山泰司 、浅茅陽子♡、神崎愛♡、岡本富士太 、草野大悟 、今福正雄 、天本英世 、岸田森(本作のオリジナル殺し屋キャラ) ら岡本組に加えて、“無名塾”駆け出しの頃の役所広司 、益岡徹らも顔を見せている作品で、
江戸中期の西尾藩で無法地帯を一掃すべく新たに任命された町奉行の“奇想天外な作戦”を、様々な群像を右往左往させながら魅せてくれる作品で、人を喰った展開と意表を突く種明かしは、「殺人狂時代」、「ああ爆弾」…といったユーモア活劇の系譜であります。

ねたばれ?
登場人物の“その後”を語るエンドナレーションでは言及されなかった―使用人:殿山泰司はどうなったんだ~(主人が結婚しちゃったから仕事が激減&家計が逼迫しただろうに…)

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