東映キャラ勢ぞろい
- 江分利満 さん
- 2008年5月7日 13時02分
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- 総合評価
日本侠客伝シリーズは1964年から11本作られている。
≪昭和残侠伝≫シリーズ、≪網走番外地≫シリーズに比べてマイナーだけど、網走番外地シリーズが始まったのは65年からで、こうした任侠もののスタートはこちらのほうが先だ。
この浪花篇は3作目、65年の作品になるが、≪網走番外地≫よりも前になる。
侠客伝シリーズは、ほとんどがマキノ雅弘監督のもの。この作品は大阪の港湾荷揚げの仕事場での切った張ったの話。
仲仕の世界といった日本の古くからの仕事場を描かせるとマキノ雅弘監督はうまい。
人夫仕事で稼いだ日銭を博打や酒で使い果たしていつもピーピー言ってるけど、元気だけは人一倍って世界です。
こうした職場はやくざがからむことが多くそこからドラマが作られていき、任侠映画の形が出来てきたのだと思う。
1965年というと高倉健が31年生まれだから34歳。正義漢ですぐケンカするってキャラが違和感ない時代です。これに鶴田浩二がからんで、もうこの二人にかわるキャラクターってないですね。
さらに、脇役でも長門裕之、内田朝雄、大友柳太朗、天津敏、藤山寛美、里見浩太朗と充実してる。里見浩太朗もこの頃は脇役の末席だ。
この作品では村田英雄がいい押し出しで印象に残る。
余人をもってかえがたしというキャラが勢ぞろいしたいい時代でした。というかこのあたりから成長期なんですね。
マキノ雅弘の世界と役者を見てれば満足できるのですが、まだ殴りこみにキチンとしたフォーマットがない。宴会してるとこをいきなり襲ってブスッというのはなんだかあっけなかったなぁ。
これでおそらく11作品中7作品を見たことになる。後4つ、もったいないような早く見ときたいような。
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