美しさと哀しみと
106分
美しさと哀しみと
作品レビュー(3件)
- yun********
5.0点
妖婦という言葉がよく似合う加賀まりこ。 こんな女優他に知らない。 八千草薫もとてつもなく美人だ。 こんな2人に着物を合わせたらたまらない。 さすが原作が川端康成だけあって1つ1つの言葉が洗練されていて美しい。 言葉でご飯がとても美味しそうに見えるというのは初めてだ。朝食のシーン。 橋でのお二方のコントラスト。窓に反射される雪のシーン。お風呂。ケイコがしゃがみこんで真ん中に赤い鳥かごを据えたショット、色使いなど溜め息が出る。 最後はこれで終わり?と思ったけど原作に忠実に。 あぁ、加賀まりこ、たまらん。 上野先生の絵も、始まりの不気味な音楽もどれもすごくマッチ。
- der********
3.0点
古き良き日本の美しさを追求した川端康成が、ロリコン趣味だったのは有名な話。そうした川端の「美意識」「倒錯感」が凝縮された作品。 かつて31歳の妻子を持つ男性が愛してしまったのは、16歳の女子高校生。山村聡演じる男は小説家として名を成し、今は鎌倉に住んでいる。未熟な愛に傷ついた少女、八千草薫は精神を病み、京都で画家として暮らしている。再開を求めて大晦日の京都を訪れた山村の前に現れたのは、八千草の弟子、加賀まりこだった……。 まったく異なるタイプの八千草と加賀の演技がすばらしい。年齢を感じさせない八千草のあどけなさ。その裏には精神を病んだゆえの心の闇が横たわっているのだろうか。真逆の加賀は、コケティッシュ全開で山村を破滅に導いていく。二人が師弟関係だけでなくレズビアン関係であるのも川端らしい。
- le_********
4.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。
1 ページ /1 ページ中