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アリスの恋

アリスの恋

ALICE DOESN'T LIVE HERE ANYMORE

113

k19********

4.0

スコセッシ監督、逆指名される

監督がスコセッシ、主役がエレン・バースティン。 脇役にハーヴェイ・カイテル。 おまけにほんの少しのシーンにあの、大女優を起用。 いったい今だったら、この映画を作るのにいくらかかる か想像しただけでも怖い。 映画好きな方なら垂涎ものの豪華顔ぶれ。 1974年制作時は皆さんそれほど「大物」ではなかった 様子で一番、有名だったバースティン女史が知人だった コッポラ監督に「誰か新進気鋭の良い監督、紹介してよ!」 の一言でスコセッシを推薦したそうで。 特典映像で得た知識。 ありがたいな特典映像。 ミーンストリートで評価されたスコセッシが 名作「タクシードライバー」を撮る前に制作した本作品。 「レクイエム・フォー・ドリーム」で壮絶な演技を披露し 再度、その実力を世間に知らしめたバースティン女史。 この映画では「旦那に死なれて息子を食べさせるために 奮闘する可愛いお母さん」を演じています。 旦那が事故死。 いちおう泣くけど悲しみに打ちひしがれているヒマはない。 歌手で生計を立てるべく、ピンクのワンピースを着て ピアノを弾きながら歌の練習をするシーン。 この「気持ちの切り替えっプリ」が実にいいかんじ。 夫はどんなに愛していても所詮は他人さん。 9ヶ月も腹で育て、お股を痛めてヒネり出した息子の 方が数百倍、大切です。 愛する息子の為に職探しをするのですが、方々で 断られ、ついにフラリと入った酒場の店主相手に 号泣してしまうような可愛いお母さん。 歌手は諦めて取り合えずウェイトレスとして働きます。 食堂はお客でテンヤワンヤ。 先輩ウェイトレスが江戸下町の長屋のおかみさんみたいな 女性で「下ネタを連発しながら啖呵を切る」という 実にカッコいい、キャラ設定。 この役にダイアン・ラッド。 彼女も相当、素敵でした。 あとバースティン女史の息子の友達役の男の子が かなりの美少年で目が釘付けになりましたが 良く見たらジョディ・フォスター。 ゆっくり喋る貫禄の演技は流石でした。 70年代はまだまだ女性の地位が低く 「女の幸せは稼ぎのいい男を旦那にして家庭に納まる」のが 一番の幸福だと思われていた時代。 女性が男性に頼らず自分のチカラで生きていく素晴らしさを 表現した秀逸な作品。 ハーヴェイ・カイテルが最低の暴力男の役で登場します。 キレて暴れるシーンでは演技なのにバースティン女史が 凍りついたほどの迫力。 彼が私生活でこんなことしてませんように・・・・

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