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不倫 (1965)

監督
田中重雄
  • みたいムービー 2
  • みたログ 11

3.70 / 評価:10件

誑かすのが本性よ,駆け引きは女のロマンよ

  • bakeneko さん
  • 2012年11月15日 7時15分
  • 閲覧数 487
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

まだ「あたし~なんです」の文体になっていない=純文学的な作風だった頃の宇能鴻一郎の原作の映画化作品で,自身を反映した“独身主義者”の作家が,2人の女性を上手くあしらおうとするが,女性は遥かに一枚上手で…という“結婚男女駆け引きバトル”の佳作であります。

宇能鴻一郎さんって,一般的には女性のモノローグ文体が特徴の“ライト官能小説家”のイメージが強いんだけど,実は芥川賞を獲った純文学者としてスタートしているのです♡(この文体って書きやすいなあ♡)。
ちなみに芥川賞を獲った作品は「鯨神」で,勝新太郎さん主演で大映が映画化しています(海外では“座頭市が鯨を虐める映画”として有名?なんです)。

(文体を元に戻して)
原始人類の朗かな男女関係を理想とする非結婚主義者の作家と愛人?関係にある2人の女の,正妻の座争奪戦&駆け引きバトルを見せてくれる作品で,
表向きは男を立てながら上手に目的に誘導する“面従腹背”の遣い手:若尾文子が「しとやかな獣」や「赤線地帯」での役柄を彷彿とさせる女性を実在感たっぷりに演じています(いるよね~こんな女)。
そして,自己中論理の主人公:川崎敬三を手玉に取りつつ,ライバルの江波杏子まで籠絡する展開に瞠目する作品で,男性観客は女性の結婚への執念と策謀の深慮さに慄然とさせられる映画であります。
モノクロの画面で捉えた若尾&江波がとても美しく,なめらかな肌の質感まで感じさせてくれる映像に酔わされる作品で,倒錯した嗜好を匂わせつつも格調の高い心理サスペンスとしての作劇ですので,女性の方でも安心して楽しめる映画となっています。

恋愛に際して“相手の気に入った女性像を創り上げる”&“決して力押しはしなくて上手く相手を誘導する”―等の女性の恋愛&男性操縦術のいろはを実技で魅せてくれる若尾文子に見入る作品で,男性の頭でっかちな理論など所詮女のテクニックの敵でないことがよくわかります(涙)。




ねたばれ?
ジャーンというドラの音で始まる大仰なオープニングで,大きく“不倫”とタイトルが出てきますが,良く考えたら不倫じゃないですよね。

詳細評価

物語
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