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明治侠客伝 三代目襲名

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4.0

鶴田浩二のセクシー

「お竜参上」と同時上映で、池袋の新文芸坐でみました。加藤泰監督特集上映だった。 やはりシネスコの画面で、ババーン!と東映マークから始まる、この映画の魅力は 加藤監督の独特な演出、カメラの構図の素晴らしさ、そして、鶴田浩二さんの男の魅力が 爆発するところだろう。 やくざ映画の美徳とされている部分、仁義を守り、耐えて耐えて耐えまくり、その後怒りが 大爆発するという、おきまりのパターンがここにもある。 しかしながら、映画俳優、鶴田浩二さんの魅力なしには、この映画は成立しなかっただろう。 当然、典型的なワル役がいて、そのワル役が憎ったらしいほど、耐える男を演じる鶴田浩二の 魅力は光る。だから、この手の映画が成功するためには、いかにワル役がしっかりと悪役を 演じきれるかによるのだと思う。その点、この映画では悪役は非常にいい味をだしている。 まだ、若い藤純子さんが、鶴田浩二に川縁で桃を渡す、夕暮れのシーンは映画史に残る名シーンだ。 「お竜参上」では、かつての美しい日本人女性の姿があったが、この映画では「お金」に毒されて いない、カッコいい日本人男性の姿があるように思えて仕方がない。 たかがヤクザ映画、されどヤクザ映画ではあるが。

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