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007/消されたライセンス (1989)

LICENCE TO KILL/LICENSE TO KILL

監督
ジョン・グレン
  • みたいムービー 18
  • みたログ 856

3.75 / 評価:283件

ダークなボンド

  • カーティス さん
  • 2020年4月4日 22時27分
  • 閲覧数 440
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

ティモシー・ダルトン主演の007シリーズ第2作にして最終作。麻薬王に親友フィリックス・ライターを半殺しにされたボンドが、殺しの許可証を投げ捨ててまで麻薬王に戦いを挑むという、異色の復讐劇。

個人的にはかなり好きな作品です。というのは、友のために怒りを露にする人間としてのボンドと、敵の懐に潜り込み破壊工作を行うプロフェッショナルとしての007という、ジェームズ・ボンドの2つの側面が見事に描かれていると思うからです。
とくに好きなのは後者のプロフェッショナルとしての面で、麻薬王に臆することなく取り入り、トラブルすら利用して敵をかく乱する姿は、まさにスパイそのもの。そんなシリーズ屈指のダークなボンドを、ティモシーダルトンが好演。怒りを胸に秘めながら冷徹に復讐を遂行する様がカッコよく、合間合間に見せる喜怒哀楽が人間臭く、そして笑顔がとってもチャーミング。…つくづく2作で終わらせるにはもったいない役者さんだったな…と思います。

悪役のキャラの濃さも本作の見どころの1つ。本作のボスキャラである麻薬王サンチェスは、残虐非道でありながら、信頼に重きを置く男。演じるは『グーニーズ』の親子ギャングのロバート・ダヴィ。一度見たら忘れられないイグアナ顔と、007シリーズには珍しい過激な暴力性、そして合間合間に見せる人なつっこそうな笑顔が忘れがたいです。悪役としては小物かもしれませんが、キャラとしては面白かったです。
あと、サンチェスの手下を無名の頃のべネチオ・デルトロが演じていて、妙な凄みがあってこちらも印象に残ります。名優は駆け出しのころから存在感があるものなんですねえ…

と、かなり絶賛をしてしまいましたが、不満な点もあります。例えば、Qが登場したことで殺しの許可証はく奪の意味があまりなくなってしまったことや、唐突に現れる忍者が場違いで浮いていることなど、ツメの甘さが散見されます。
また、本作単体では「ボンドが殺しの許可証を投げ捨ててまで復讐をしようと思った理由」がいまいち説得力に欠けるところも気になります。シリーズを通しで見ていれば、フィリックス・ライターとボンドの関係や、『女王陛下の007』におけるボンドの辛い過去が自ずとわかるので、復讐の理由を補完することができるのですが…。単体で見ても楽しめる作品ばかりな本シリーズのなかでは、マニア向けの作品になってしまったのは否めません。

そういった不満な点もあるものの、やっぱりこの作品、私は好きです。ダルトン主演の前作『リビング・デイライツ』とあわせて、大のお気に入りです。

詳細評価

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