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にせ刑事

kin********

2.0

ネタバレちょっと乱暴な作り

「野良犬」と「天国と地獄」、黒澤明の二大傑作を無理矢理くっつけたようなプロット。それでもって主演が正義感に満ちた勝新太郎って、いろんな映画のいいとこ取りしたらいい映画になるんじゃね、的イージー発想作品とお見受けします。  大映映画は、技術的には当時の日本映画の中にあっても最高水準と言われるだけあって、撮影 (名手小林節雄!)、美術、演技 (怪優伊藤雄之助たち!)、もちろん演出もきっちり決まっているのに、シナリオだけは何がやりたいんだかハッキリしない、材料てんこ盛りの、散漫なアマチュアレベルだと思います。  近年の日本映画にも、「台風家族」「カツベン!」など材料を入れすぎて料理しきれていない作品は多いですが、黄金期にもこんな作品があったんですねえ、としみじみしました。やっぱりシナリオ作りは難しい上に、誰でも口を出そうと思えば簡単に出せる、ということなんでしょう。「そんなもん黒澤はんパクっといたらええやないか」と、無責任に言うお偉方の顔が浮かんでしまいました。  面白くなりそうな要素がいくらたくさんあっても、それを安易につないだだけでは、高い技術も虚しい。  黎明期に言われた、1スジ (=シナリオ) 2ヌケ (=撮影) 3ドウサ (=演技)は、普遍的な鉄則なんですね。

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