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上意討ち 拝領妻始末

エル・オレンス

5.0

ネタバレ菊千代、三十郎に並ぶベストアクト!

『赤ひげ』(1965)を最後に黒澤明から離れた三船敏郎が、2年後に、小林正樹&橋本忍&武満徹の最強トリオと組んだ本作。  彼が演じた笹原伊三郎は、個人的に、『七人の侍』(1954)の菊千代、『用心棒』(1961)の三十郎と並ぶベストアクトだと思います! 自分と妻の間には無い、息子夫婦間の愛情の深さに感極まり、亡骸となった彼らの想いや信念を胸に、封建社会の不条理や非情さに立ち向かい孤軍奮闘する、その人間味溢れる姿にとても共感します! 加藤剛&司葉子の美男美女の夫婦役も絵になっており、彼らの間で紡がれる目線、表情、台詞、仕草のすべてが愛に満ちており、心揺さぶられます。 『用心棒』(1961)『椿三十郎』(1962)に続く3度目となる三船vs仲代の決闘も大きな見どころであり、前2作に比べ静寂ながらも、ただならぬ緊張感が漂う名場面となっています。 モノクロならではの映像美や、手に汗握る緊張感続く名演出、そして目が離せない重厚で奥深い脚本をたっぷり堪能できる名作。

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