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あゝ予科練 (1968)

監督
村山新治
  • みたいムービー 3
  • みたログ 9

3.40 / 評価:5件

良い映画

  • anticipate1960s さん
  • 2015年5月31日 3時26分
  • 閲覧数 604
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

1968年(昭和43年)作との事であるから、戦後23年目の映画という事になる。
もちろんフィクションではあるが、今まで読んできた文献や、実際に予科練に入り、飛行機に搭乗していた伯父の話を総合すれば、かなり良く実際の雰囲気を出していると思われる。

予科練の同期生達の様々な人間模様が描かれるのであるが、様々な立場の人々の想いが、実に丁寧に描かれている。
不適格という事で他科に転科させられる者、複雑な家庭環境ゆえひねくれた者、休暇には親兄弟達が待つ実家に帰省出来るが、空襲で家族が全滅してしまう者、娑婆でのヒューマニズムを捨てきれずに苦悩する予備学生出身の教官、百戦錬磨の搭乗員である分隊長の、ドライではあるが部下らを無駄死にさせたくないがための冷徹さ等、陳腐な言い方ではあるが、予科練の、乃至は海軍のアトモスフェアの縮図のような映画だと言える。

特に、速成教育を受けて戦場に赴く途中で敵機と出会い、武運拙く戦死してしまう予科練出身搭乗員らの話は、胸が詰まる。

東映なので、ヤクザ映画のような思いっ切り気負った、大見得を切った映画を想像していたが、この映画は断じてそんな事は無い。

政治イデオロギーの影響による安易な反戦映画でも無ければ、戦争美化映画でも無い。

ただひたすら、その時代の若者らの、「今自分は何をなすべきか」に真剣に向かい合ったドラマである。

彼らを単なる時代の犠牲者と呼ぶ事も、必要以上にチヤホヤと持ち上げるのも、どちらも下世話である。

政治家でも軍の高官でも無い若者らが、国、イコール家族や故郷のためにこういう事も出来るのだという事に思いを馳せる必要があるのである。

是非とも、一人でも多くの人々に観て欲しい映画である。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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