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座頭市果し状

jig********

3.0

斬りたくなくとも斬らねばならぬ

「秩父の里・・」とのセリフから どうやら舞台は埼玉のようですが、 埼玉らしい描写(わからないけど)は特にありません。 というか、四国に渡ったりと 市さん結構な行動派なんですね。 今回は敵の飛び道具が充実なのか、 投げ小刀やら銃が出てきます。 いつもは銃すら恐れぬ市でしたが、 今回は火縄銃じゃなかったようで、 敵の位置を把握できずに被弾し重症。 いままでにない大怪我でしかも最後は顔真っ青。 いかに過酷な戦いだったのかとなりますが、 敵が意外と弱くてむしろ手負いの市としては願ったり。 医者の男とその娘の家に世話になる市ですが、 彼らが物語と関係ないわけもなく、 実は家出息子がおりまして、 世話になった男の息子と市との関係、 世話になった男と市との関係、 ヤクザな世界というのは酷なもんだなぁと感じました。 世話してくれた男が市に 堅気になりなさいなと勧めたくらい市との関係が深まっただけに、 彼の息子と市との関係がなおさら悩ましい。 人と人とのつながりは、いい方面だけじゃなくこういう面でも つながっているなんて市の住む世界の負の部分を感じました。 市も堅気になれるのだったらなりたいだろうにと、 この手の流れになると毎度思うのですが、 それを許されないヤクザの世界の流れに呑まれて やるせない気持ちになっている市の背中が悲しげでした。

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