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さらば夏の光

hel********

3.0

個性は感じる

1968年。吉田善重監督作品。出演は岡田茉莉子、横内正。お2人とも現在でも活躍されている俳優さんなんですが、さすがにこの2人の出演作を意識して見たことがなく。調べてみると、岡田さんに関しては「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」に出演していたとのこと。ああ、あのお店のママだな、と。その他にも伊丹映画に出演歴があるとのこと。いやいや、前にもっと代表作を抱えている俳優さんでございます。ちなみに岡田さんと吉田監督は夫婦の仲ということ。監督はかの大島渚監督や篠田正浩監督らと共に時の松竹を代表した監督だそうです。松竹ヌーヴェルバーグといかいわれていたようで。60年後半といえば芸術色がある前衛作品の時代ですね。 旅先でのアバンチュール、ってやつが物語ですかね。ポルトガルから始まって、フランスはパリ、ノルマンディー、デンマーク、イタリアはローマとこれぞとばかりに渡り歩いていて、これはこれでヨーロッパの風景目白押し。上のDVDジャケットにあるとおりモン・サン・ミシェルの大聖堂なども出てきます。オールヨーロッパロケというのは当時ではこれはこれで先端だったのですかね。さすがに生まれていない時代なので、ちょっと判りかねますが。 意外と全体の物語にリアリティがある印象。物語の展開からラストまで意図が感じられるのがその理由ですかね。明確で判りやすい。ちょっと、いかにも昔仕様なセリフ回しが気掛かりですが、絵がやはりヨーロッパの背景が綺麗ですしよく見えます。象徴シーンなども俯瞰や遠アングルを使って綺麗かつ意味を感じられますね。古くても語りつくされたような話でも感じられる個性。そんなのが見えますね。

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