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続社長学ABC (1970)

監督
松林宗恵
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3.57 / 評価:7件

日本映画界への挽歌か

社長シリーズの最終作、となると、いささか感慨も湧いてきます。このシリーズは1956年から始まり、70年、この作品で打ち止めとなったそうです。
戦後のこの時期の日本は農業、漁業などから2次、3次産業へとこれまでに無く産業構造が大きく変わっていきました。
都会への人口集中、一億総サラリーマン化、家電やテレビの普及など~。日々の暮らしも変容し、今、振り返ってみると、日本はまるで別の国、社会になってしまったのでは、と思うくらいです。
社長シリーズにはこれらの変化の反映が随所に見て取れて、映画とほぼ同世代!?の私としては興味深いものがありました。

さて、映画ですが、最終作にしては淡々とした感じでドラマは進行し、大団円を迎えます。ただ、森繁とクラブママの草笛光子が店内で軽くチュッと口づけする場面があるのですが、ひょっとしてキスシーンはシリーズ初ではないでしょうか?そんな見ものもあります。

この時期、テレビの普及で映画は「娯楽の王様」と言われた地位を失います。昭和20、30年代、街の市場のそばには必ず映画館があったものですが、それも姿を消してゆきます。今からは想像もつかないほどの、日本映画の斜陽産業化が起きていました。急坂を転がり落ちていくような、日本映画界の没落でした。

社長シリーズは東宝のドル箱でもあったといいます。この最終作は、時あたかも華やかだったシリーズと日本映画界に低く奏でられた挽歌であったのではないか、とも思えました。

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