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無頼漢 (1970)

監督
篠田正浩
  • みたいムービー 7
  • みたログ 46

3.62 / 評価:21件

変革への力・寺山修司型

  • 文字読み さん
  • 2008年2月16日 21時18分
  • 閲覧数 1268
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

歌舞伎の世界をうまく映画にした作品でした。痛快でどこか切ない時代劇。天保の改革の水野忠邦の時代、弾圧や取締りで息苦しくなった世の中を変えようと、人々が立ち上がる。遊郭通いの色男(仲代達矢)、直参旗本の伊達男(丹波哲郎)、人斬りの浪人(米倉斉加年)、世の中が退屈な大金持ち(渡辺文男)、さらに妻に死なれた男とか、芝居を禁止された役者たちとか。それぞれがそれぞれの理由で、権力に立ち向かう話。

花魁の岩下志麻もでてきて話を複雑にしています。複雑な人間関係が一点にしぼられていく、まさに歌舞伎そのものの脚本を書いたのは寺山修司。酒、女、芝居に自由があるというのも寺山の世界らしいです。自由を奪われた人々が一瞬だけ一丸となるカタルシスがあります。そして、それが失敗することまで見事に描いています。またやればいいさ、という仲代の最後のセリフは、あきらめとも、希望ともとれます。

ただ、無理だと分かっていて一瞬だけ抵抗してみるという自暴自棄的なものも感じてします。江戸時代の身分制封建体制で発達した歌舞伎ではそれが当然ですが、1970年も、そういう閉塞感があったんでしょうか。基本的にかっこいい音楽とともに、リズムを刻んでいるのが棺おけ屋が打つノミの音というのも、なんだか暗澹たる感じです。寺山さんの破滅型変革願望が・・・?最後まで楽しめる作品ではあります。

詳細評価

物語
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音楽

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