無常

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無常
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(6件)

不気味17.4%悲しい13.0%セクシー13.0%恐怖13.0%不思議13.0%

  • kos********

    5.0

    日本の映画

    50本に1本クラスの名作であった。 こんな映画があったとは。 お恥ずかしい話だが、 監督も主演の二人もまったく知らない。 ただ、 「近親相姦を通して、日本人の仏教観を探る」という 意味不明なテーマにそそられて ツタヤで借りてきたのである。 主人公・正夫は、姉と交わり、子どもを孕ませる。 姉は自殺しようとするが、 正夫はそれを拒否。姉に好意を持つ書生と結婚させる。 しかし、その書生はある日 妻が正夫と隠れて交わっているのを発見してしまう。 「今度の子だって、俺の子どもに決まってるさ」 と正夫が言うのを聞きながら。 書生は、絶望。 破滅する。 次に正夫は、仏師としての自分の師匠とその妻、 3人で交わる。 もはや、人間としての理性はない。 そのことを、知り合いの僧に咎められたとき、 正夫は、堂々と反論してみせる! この反論がすごい! 結局、僧は言い返せず その場から逃げ出してしまう。 悪のかたまり、正夫。 私はこういうキャラクターは結構好きです。 しかしまぁ、 このような名作がゴロゴロ作られていた時代もあったんだなぁ、 と昔の邦画界を思いつつ、 昔の邦画をほとんど知らない 自らの無知を思い知るのであった。 よし、ここはひとつ、 古き良き日本映画を集中的に見てみようではないか、 と明日からの映画鑑賞スケジュールを 考えるのであった。 製作:1970年(日) 監督:実相寺昭雄 出演:田村亮、司美智子

  • sei********

    5.0

    脅威のデビュー作だった

    実相寺昭雄監督ATG作品。 これは傑作ですわ。 この時代は、監督の個性が発揮され、かつ、強い説得力を持つ映画がゴロゴロあるようですね。 感想も何もとにかく・・・ 死後にあるのは結局は「無」であり、宗教自体に矛盾を悟った男。 この男の行動をじっくりと観察しましょう。 映像美がより印象を強くする。キャメラの視点が上や斜めになったり移動したり凝っているが、パンのし過ぎは余計だ(笑) 相手が近づいてくるのに、アップを多様するのだから恐れしらずだ。 それでいて、SEXシーンでのラジオ体操や、最後のあの唄はなんだ!凄いセンスしてるぞ。 もっと評価されてしかるべき!

  • syu********

    4.0

    悪魔の様な田村亮が印象的

    実相寺昭雄監督の長篇劇映画第1作。独自のエロティシズムを醸し出しつつ、仏教感覚など日本人の精神風土を追求した野心作である。悪魔の様な主人公の田村亮がゲバ棒世代に漂う虚無的なシンパシーを強烈にアッピールした作品、とでも言うんでしょうかね。ATG黄金期の1970年度作品。新作には総て期待感が溢れ、小劇場は活況だった。こういう時代の空気を疑似体験するにはいい.1970年ロカルノ国際映画祭グランプリ受賞 1970年まで世界的に進められてきた文化的大革命的な映画群。ヌーヴェルヴァーグ(仏)・怒れる若者たち(英)・アメリカンニューシネマ(米)そしてATG(日) 日本アート・シアター・ギルドは、1961年から1980年代にかけて活動した日本の映画会社。ATGの略称で示されることも多い。他の映画会社とは一線を画す非商業主義的な芸術作品を製作・配給し、日本の映画史に多大な影響を与えた。当時は御茶ノ水近辺に主要な大学が集中しており、新宿が若者文化の中心となっていて、ATGの最も重要な上映館であった新宿文化は、話題の映画の上映となると満員の盛況であった。

  • mal********

    3.0

    実相寺監督の映像世界は堪能できます。

    他のレビューにも書いてありますが、本作が「怪奇大作戦」「ウルトラセブン」に於ける実相寺監督ワールドの演出を堪能できることは確かです。見事な構図とシュールなストーリー展開は、実相寺監督が好きな人には(私も好きですが)たまらない映画だと思います。近親相姦から始まり、人を自殺に追いやったりと主人公の正夫が関わりを持つ人間は、それぞれ過酷な運命と向き合うことになるのですが、当人は”だからどうした、それが人間だろ?”という冷めた人生観で眺めるだけで、さほど罪の意識はありません。そのくせ、自分が殺されそうになると必死に抵抗するのが不思議ですが、結果的に自分だけ周囲に取り残された人間で終わるのは何とも哀れでした。というわけで、映像の魅力は堪能できますが、正夫の人生観の前にお坊さんが(それもあっさりと)無力なのが納得できなかったので、映画としてはあまり面白いとは言えません。

  • のんちゃん

    5.0

    絶望の世界

    ピエルパオロパゾリーニの「テオレマ」のテレンススタンプと田村亮が重なり合う。宗教と言う人間の根源を根本から覆す彼の業。人間が人間を産んだことさえも否定してしまう。今では、何処にでもありそうな犯罪心理を、映像表現すると、ここまで修羅になってしまうのか?ラスト彼は殺人を犯し、カメラの前から消えてしまう。はたして彼は存在したのだろうか?本堂に残された仏像に、彫り師と共に悪魔の魂となって封じ込められたのか?それとも、仏像の魂が彼を呼び寄せ、輪廻に返したのか?凄まじい映像表現である。大島渚「白昼の通り魔」の犯罪への言及。吉田喜重「煉獄エロイカ」の半アナーキズム。勅使河原宏「砂の女」の閉鎖的社会への不条理。黒木和雄「とべない沈黙」の自然破壊への警告。どれも凄まじい監督のメッセージが込められている。

スタッフ・キャスト

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田村亮日野正夫
司美智子日野百合
山村弘三日野亨吉
河東けい日野お種
岡田英次森康高
佐々木功森康弘
寺田農やくざ
小林昭二野武士

基本情報


タイトル
無常

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル