歴史教科書
- kin***** さん
- 2019年7月31日 21時24分
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始まりから1時間近く、東條英機が次第に軍の中で権力を集中していく経緯が淡々と語られる。ニュース映像をふんだんに使い、キャストやセットも往年の映画のそれなので、退屈せずに観ることができるが、歴史教科書のような味気なさ。加山雄三演じる毎日新聞の記者が正義感にあふれ、周囲もそれに説得されて、大本営批判の記事を書く、あたりからドラマが動き出す。戦中の軍部の腐敗は、今の安倍政権のようだ。戦争が絡む分、いっそう悪質だけど。いや、安倍も本音では戦争やりたいのかもしれず、そう変わらないか。
小林桂樹の東條英機は見ごたえあり。最後まで戦うことを叫ぶ東條で唐突に終わる。映画としてはいびつだが、テーマに即した終わり方と言えるだろう。
戦争を体験した人たちには珠玉の逸品かもしれない。戦後世代にはイマイチ感情移入できない。
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