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ダントン (1982)

DANTON

監督
アンジェイ・ワイダ
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4.00 / 評価:16件

ポーランドのワイダ監督が描くフランス革命

  • 一人旅 さん
  • 2014年11月16日 22時28分
  • 閲覧数 831
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

アンジェイ・ワイダ監督作。

世界史を学んだことのある人なら、フランス革命の複雑さや時系列の理解に苦しんだ経験があると思う。自分もその一人だった。
ブルボン朝打倒による第一共和政の成立までが狭義のフランス革命なのだろうが、その後のナポレオンによる第一帝政や王政復古、第ニ・第三共和制の成立など革命後の動きは単純ではない。
本作は恐怖政治で知られるジャコバン派の指導者ロベスピエールと革命の英雄であるダントンの対立を描いており、バスティーユ牢獄襲撃やジロンド派による総裁政府樹立までは描かれず、もちろんナポレオンも登場しない。ある意味、フランス革命の“面白くない部分”をテーマにしているが、今まで知らなかったダントンという名の男を中心に物語が展開していくことが興味深い。
市民のための革命であるはずが、やがては体制維持や革命進展という大正義のもとに、反革命派の市民を次々に断頭台に上がらせてしまうという大きな矛盾。政府は革命を推進しているつもりでも、現実に行っているのは市民の民意を無視した権力保持のための闘争に他ならない。不思議なことに、革命の中心にいた人間が市民よりも強固に保守化してしまうのだ。民意と政府が打ちだす政策の方向性が乖離し始めた時点で現政府の終焉は近い。それに気付かない、あるいは容認しないことは、結局は革命前の政情と何ら変わりない、悪質な独裁へと繋がってしまうのだ。
あくまで市民の側に立つダントンと、市民の側に立っている“つもり”のロベスピエール。両者の違いは決定的だった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 恐怖
  • 絶望的
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