婉(えん)という女
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(3件)

悲しい20.0%勇敢20.0%絶望的20.0%切ない20.0%知的20.0%

  • kih********

    3.0

    なかなか一筋縄ではない、社会派女だ。

     つい先日『真昼の暗黒』をみたばかり。同じ監督さんの社会派そのもので、きつく重いものだったのに対して、こちらは同じ社会派ドラマであるのに、いくらか和らいだ気持ちで見られる。江戸時代というちょっと時間的な離れがあるからだろうか。あるいは男女間の機微が入っているからだろうか。  江戸幕府がすっかり安定した頃、土佐藩で、政争に敗れた家老の遺族が40年間に亘って幽閉される。外界と接触を断たれた娘の婉も、成長して性熟するのも当然。  ここで、怪しい痴話風に進めるか、哀しい女の人生の話に進めるか、いくらでもオプションが可能だが、そこは社会派監督だから、観客に肩透かしを食わせて、青年学者谷秦山を登場させる。そして四〇年ぶりに解放されて、新しい世界、岩石をくだき、白い飛沫をあげる川の流れ……、とこうなると、溝口映画にも、木下映画にもなるのだが、またしても肩透かし、→ 婉を城代の行列とぶつける。「元家老、兼山の娘、婉、邪魔だちは許しませぬぞ!」と切りかかる。40を越えた熟女だ。封建社会の不条理、藩政矛盾への襲撃だ。社会派の映画なのだ。

  • san********

    3.0

    岸田今日子

    短い登場ながら、美しい所作、美しい口上、本筋がブッ飛ぶほどの輝く演技 その演出に感服 北林、加藤、緒方、山本、、、それぞれが相応しい役についている、それが観ていて嬉しくなる あと、音楽 素晴らしい しかし、エンディングが、腑に落ちない 平均寿命が短い時代に、40年幽閉、それに耐えた、驚愕 しかし、いくらなんでも、閉経してるでしょ

  • Kurosawapapa

    3.0

    政道の非情・女性の立場と内なる情熱

    この映画は、1960年度毎日出版文化賞、野間文芸賞を受賞した大原富枝の同名小説が原作。 1971年制作、今井正監督による史実を基にした時代劇です。 ======= 寛文3年(1664年)土佐藩の家老、野中兼山が失脚・死亡。 野中の家系を根絶させようとする政敵たちによって、当初4歳だった三女の婉ら8人の兄妹を含めた遺族は、山中の家へ閉じ込められます。 40年もの間、1歩も外に出ることを許されず、幽閉を余儀なくされた家族。 次第に、成熟した兄弟姉妹間に “性” のわだかまりが生じてくる。 人としての道を外すまいと、勉学に励む婉(岩下志麻)。 そんな折、学者・谷秦山(山本學)の存在を知り、文通を通し惹かれていく。 一方、男兄弟は、正気を失い、病に倒れ、ついには家督が絶え、 幽閉されてから40年後、残された姉妹はついに赦免となり、囲いの中から世に出ることに、、、 ======= 前半は、狭い1つの世界での様子が描かれる。 幽閉、 死、 断絶、 サスペンスフルな音楽と、重苦しい雰囲気。 主人公、婉を演じたのは、岩下志麻。 女としての欲情を燃やす様と、 封建社会の矛盾に立ち向かっていく不退転な姿を、見事に演じている。 兄姉役には、江原真二郎、河原崎長一郎、緒形拳、中村嘉葎雄、楠侑子、長山藍子、 他、北林谷栄、北大路欣也、加藤嘉ら、 蒼々たるキャストが顔を揃えている。 ただ、 ・前半は、成熟とともに目覚める性的欲望 ・後半は、婉の泰山に対する一途な想い ・最後に、封建社会への批判 と、 全体として、脈絡のなさを感じたのと、 クライマックスも無く、作品のモチーフが伝わりづらい。 これを機に原作も精読。 原作は、歴史小説として高尚な文体を連ねています。 分かったことは、 幽閉されていた時は、生きていても亡骸と同様であった、という感覚。 「生きる」ということを知らずに生きてきたこと。 内なるものと、外なるものの違い、それによる他人への憧れ。 幽居の中では、生きたくとも、心底、生きていない、、、 その反動で生まれてくる “性” への高まり。 原作の後半は、泰山を追い求めることが生きる証となり、 これまで男によって幸にも不幸にもなったことのない女が、女になりたい、 つまり “生きたい” という鮮烈な心情を浮き彫りにしています。 武家社会における無力、かつ犠牲まで強いられる女性の立場、 そして、女としての内なる情熱。 今井監督は、原作を賞讃しつつも、 資金の不足により、思うように撮れないところもあったそう。 名作と評される原作の再現は、いつの時代も難しいもの。 ただ、この話が実話であるということが、なんとも哀しく、、、 武家社会における政道の非情を、痛感せずにはいられません。 ( IMAI:No16/18 )

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
婉(えん)という女

上映時間
-

製作国
日本

製作年度

公開日
-

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