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ダンボ

ダンボ

DUMBO

64

エル・オレンス

5.0

ネタバレ楽しもう!という原点に回帰した珠玉の作品

巨額の予算を注ぎ込んで作られた『ピノキオ』『ファンタジア』(1940)の興行的失敗を受け、低予算で生み出された本作ですが、それまでの芸術性や綿密さを強く追及してきた過去の長編アニメ3作に比べ、スタッフ一人一人が純粋に楽しもうという遊び心が詰まった仕上がりになっています。 『ピノキオ』(1940)でジミニー・クリケットが主人公の教育者、指導者の立ち位置だったのに対し、本作のティモシーは、主人公の良き友人、理解者という位置づけなのも、なんだか面白いです。 また、名音楽家フランク・チャーチルが『白雪姫』(1937)以来の復帰となったこともあり、全編通して、どこか初期のディズニーの世界観を感じさせてくれます。挿入歌はどれも粒ぞろいの名曲ばかりで、まさに宝石箱に詰まった宝石そのものです。特に『Baby mine~私の赤ちゃん』の場面は、いつ見ても涙流さずにはいられません。そしてあのピンクの象の場面ですが、80年近く前にあの怪奇センスが生み出されたのは驚愕です。 テーマパークやTV番組に傾倒していく1950年代より前の時期のウォルトが手掛けた長編1~5作は、本当に珠玉のクオリティを誇っており、ディズニー好きなど関係なしに、一生に一度は絶対に観て欲しいものばかりですね。 ====================================== ★1941年アカデミー賞 2部門受賞 作曲賞、監督賞

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