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子連れ狼 三途の川の乳母車 (1972)

監督
三隅研次
  • みたいムービー 8
  • みたログ 52

3.74 / 評価:19件

タラちゃんリスペクト。でも・・・笑撃作

  • alan smithee さん
  • 2007年4月21日 0時57分
  • 閲覧数 1368
  • 役立ち度 11
    • 総合評価
    • ★★★★★

 いやあ、凄い映画を観ちゃったな・・・

 「子連れ狼 三途の川の乳母車」と言えば、タランティーノがリスペクトする三隅研次監督の最高傑作であり、あの「キル・ビル」にも多大な影響を与えたと言われる作品。

 ところが、この映画、かなりのトンデモ映画。
 不謹慎ながら、腹が捩れるくらい爆笑しちゃいました。

 以下、この映画の好きな人は気分を悪くしちゃうと思うので、ご容赦を・・・

 映画冒頭、旅をする拝一刀(おがみいっとう)が、大五郎を乗せた乳母車を押して道を歩いていると、僅か50メートル程の間に次々と現れる“くのいち”。
 「ロードムービー」ミーツ「バトルロワイアル」な瞬間だ。

 “くのいち”が放つ先端恐怖症ものけぞる大根手裏剣(!)の猛襲に拝一刀も“たじたじ”だ。
 拝一刀の反撃で、次々と斬り殺される“くのいち”を、妙に冷めきった表情で、頬に笑みすら浮かべて見つめている大五郎が怖い。
 「オーメン」のダミアンの元ネタは大五郎と見た。(んなわけない)
 
 “くのいち”集団を蹴散らし、乳母車に大根を何本も突き刺したまま(!)先を急ぐ子連れ狼。
 その目の前に現れる新たな敵。
 「柳生さやか参上!」
 「おう!」
 ・・・何が「おう!」なんだ拝一刀。敵に律儀に返事してどうする。
 だが、この柳生さやかは侮れない。
 戦況不利と察するや、脱皮のごとく服を脱ぎ捨て、全身タイツ姿で、
正面を見据えたまま後ろ向きにもの凄いスピードで小走りに去っていく。わははは・・・お前はエビかっ!

 船上での死闘シーンも圧巻だ。
 手に仕掛けた熊手で敵を切り裂く護送人三人衆の登場だ。
 そうか「燃えよドラゴン」、「エルム街の悪夢」の元ネタはこれか!
(んなわけない・・・けど「燃えよドラゴン」は意外とそうかも・・・)
 戦況不利と悟った拝一刀、槍を使って棒高跳び。
 大五郎、柳生さやか共々大海原へドボン!
 乳母車を船代わりにして大五郎がプカプカ海に浮いている。
 傾いて辛うじて浮いている乳母車が何だか妙におかしい。
 微妙な笑いの“ツボ”を刺激する名シーンだ。

 乳母車を押して、柳生さやかと共に泳ぎ出す拝一刀。
 すると海底から近づく影・・・ってこれって「ジョーズ」じゃん!
 「ジョーズ」の元ネタをここに見た・・・ってやっぱり、んなわけないんだけど、アングル、カットは激似。

 岸に泳ぎ着いた拝一刀は唐突に服を脱ぎだし、大五郎の服も剥ぎ取る。
 父親の唐突な行動に戸惑いを隠せない大五郎が不憫だ。
 そして、どかどかと柳生さやかに歩み寄ると、子供の目の前で押し倒し、服を剥ぎ取る拝一刀。
 大五郎は動物と化した“夜の父親”を動揺もせず、冷静に見守る。
 「このままじゃあ、凍えてしまう。互いに暖めあおう」
 劇中、初めて耳にする拝一刀の常識的かつ建設的な意見に納得するも、柳生さやかは「ここぞ、拝を倒すチャンス」と殺気に満ちた目で刀に手を伸ばす。
 そんな柳生さやかの乳首を執拗にいじる大五郎。(ぷっ・・・)
 その乳房に母を見たからなのだが、意に反して柳生さやかは感じてしまい殺害を諦めてしまう(わははは・・・)

 ・・・と、こんな感じで展開していく映画なんですが、他にも、砂漠の砂の中に隠れた敵を、前述の護送人三人衆が熊手を使って、次から次へと、“ホイ、ホイ”と、まるで潮干狩りのはまぐりのように引きずり出すとか、思わず目を丸くしちゃうシーンの連続です。

 でも、ラストの拝一刀と護送人三人衆の死闘は流石に見応え充分だし、拝一刀に首を切られたボス格の男が「首が鳴いている。切り口が鳴いている。“鳴り笛”という見事な斬り方を私も一度してみたかった・・・」と嘆き、息絶えるシーンなんかを観ると、タランティーノが影響を受けたというのも頷けます。
 
 
 

 

詳細評価

物語
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映像
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