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忍ぶ川

忍ぶ川

120

bakeneko

5.0

ネタバレどうして一人だけ標準語なの?

三浦哲郎の同名小説の熊井啓監督に依る映画化作品で,暗い生い立ちを負った二人の恋人の真摯な恋を真正面から描き切った“純愛賛歌”映画の力作であります。 本作は日本よりもロシア(旧ソビエト)で伝説的な人気作品であります。 栗原小巻(27歳♡)がロシア人のストライクゾーンど真ん中の超美人であることが第一の理由で,年配のロシア人には彼女は“コマキ”で通じます(「戦争と平和」のリュドミラ・サベーリエワと同傾向の美系ですよね♡)。 そして,雪国青森の寒い風景の中に純粋な恋愛を描くと共に,イメージシーンではロシア人の大好きなカモメの飛翔シーンを配することで“これは私たちの心に響く映画です!”と多くのロシア人が絶賛する作品となっています。 これほどシンプルに物語を恋の磁力と真摯な想いに集約した作品は珍しく,赤貧の娘と暗い血脈を負った青年の一直線の愛情の一途さを応援する映画で,全裸を辞さないラブシーンも,神々しい清純さを感じさせる印象となっています。 120分の上映時間を丹念な描写の積み重ねで描いた丁寧な作品でもあり,“突飛な仕掛け”無しの平坦な作劇でも感情を盛り上げることができることを示したー美男美女の真摯な恋愛に心洗われたい方にお勧めの純愛映画であります(”コマキ”の美しさは伝説的♡)。 ねたばれ?(で,ひねくれ者としては茶々を入れさせていただきます) 1,本作で“神経症が出てくるのではないか?”と心配させた加藤剛ですが,本作の夫婦が数年経た様な「子育てごっこ」(1979年)で,遂に発症します♡。 2,銭湯で暴れてはいけません! (脱線―ロシア人とかもめ) かもめ(=チャイカ)はロシアやポーランドで一般に広く愛されており、様々なもの(飛行機,船,料理店,ホテル,時計)の名称や特に女性の愛称に使用されています(有名な女性宇宙飛行士第一号:テレシコワの愛称がカモメ―で,“私はカモメ”(=こちらカモメ)の名文句が生まれました)。また、チャイカ(Чайка)は、ウクライナ系の地名や姓でも多用されていて,最も有名な例はチャイカを名称化した“チャイコフスキー”(カモメさん)であります。

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