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チート

チート

THE CHEAT

44

bakeneko

5.0

ネタバレ障子はきちんと開けて入りましょう

日本人のハリウッド美男俳優第一号である早川雪洲が、鮮烈なメジャー作デビューをしたことで有名な、セシル・B・デミルによる“サスペンス劇”であります。 44分と中編ながら、元来の舞台作品としての脚本がしっかりしているので、なかなかの重量感と緊迫感があります。 特に、早川雪洲の“クールでミステリアスな表情”と“意外としっかりとした日本の風俗描写”が物語に神秘性をもたせており、そこが一番の見どころとなっています(映像も幻想的なほどの美しさであります)。 緊迫した演出と、悪夢的ともいえる神秘性が合わさった感覚は“倒錯的なロマンチック感覚”となっていて、このあたりが当時の女性に人気が出た所以であります。 サイレント&サスペンス映画のファンにお勧めの作品ですが、日本人だってかっこいいんだ!となんだか嬉しくなる一編でもあります。 ねたばれ? 当時の日系人の抗議で早川雪洲の役が日本人“トリイ”からインド人“アラカウ”に変えられてしまいました。そして、現在アイビーシーから出ているソフトはこのバージョンであります。 でも映像は変えられていませんので、この映画をご覧の方は“本来は役名がトリイ氏”だと思いだして見てください(そうしないと意味が通らないシーンがあります)。

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