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新座頭市物語 折れた杖

aki********

4.0

勝監督、暴走

監督は勝新太郎その人。スタイリッシュなカメラ・アングルと映像編集が連発する。 映像面の懲りようは相当のモノで、勝新が監督ならこうなるんだろうな、という感じはする。悪い意味でなく、奇天烈な新鮮さは十分にある。 ストーリー面では枝葉が多くてまとまりは悪い。女郎屋の女将の春川ますみや、悪徳商人はいつの間にかいなくなっていたりして、ドラマの中にうまく溶け込んでいない。 それぞれのショットの長さなんかもバランスが悪くて、万五郎を市がしとめるシーンなんか、異常に長い。 けれども勝新がワンマンにやりたい放題という支離滅裂さの裏には、「面白い映画を作りたい」という観客へのサービス精神が明確に感じられる。 それがあればこそだが、私はやっぱりこの映画に引き込まれる。 大地喜和子のブス可愛さの描き方なんて、ほんと絶妙。

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