新座頭市物語 折れた杖
3.9

/ 15

33%
40%
20%
0%
7%
作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(4件)


  • jig********

    3.0

    今までとは違う撮り方が観られる

    シリーズ24作品目にして、 勝新太郎氏初の監督作品と思われますが、 今までとかなり雰囲気が異なると冒頭から感じると思います。 異様なまでの接写、 座頭市が聞いているであろう”音”の聞かせ方、 こだわりぬいたカット割り(というのかな?)、編集の数々。 で、斬新と思われるそのシーンのぶつ切り状態が 個人的には見にくかったという・・。 なんというかシーンがぶつっ、ぶつっと 途切れてはつながるという連続でなんか見にくいんです。 うまく脳内に入ってこずちょっとしたストレス。 おそらくつながりの部分も極力削っているために 脳内変換してみなければいけないことで 私の脳がストレスを感じたのかなぁと勝手に思ってますが、 今までのシリーズとはかなり違った所が斬新だと思います。 今までのシリーズでは あまり市が盲目という部分について意識していたようには 見受けられなかったのですが、 本作は市が耳で聞き相手の動きを知るという部分も 細かく描写されていたりして、 市目線の撮り方という部分ではとても面白い。 浪人との斬りあいのイメージ描写は 北野監督作の『座頭市』でも見られ、 この作品の影響なのかなと思いました。 今回の敵はというとかなりの小物臭がする男ですが、 人質を取って市を追い詰めるあたりは今までとは違う卑怯さ。 なんで今までこの手の奴がいなかったんだろうという、 非道なやつでむしろ斬ってくれといわんばかりの 悪者描写に清々しいものを感じます。 あぁ、こいつなら問答無用で斬っていいわ、そんな感じです。 冒頭で橋で出会った老婆の願いを叶えるために 彼女の娘を見受けしようと遊郭へと赴く市ですが、 そこで働く女中らしき女性の話がメインの話とは 完全に別進行してまして、 市のほうとはまったく係わらずに話が進行していくのも ちょっと珍しい流れ。 いままでなら市がそちらの話にも介入して助けたりするはずなんですが、 ちっとも介入の気配なしとは意外。 市にも限界というものがあって、 誰でも助けられるということではないということなのだろうか。 同じ場所に居合わせたけど、助けられた人、 助けられなかった人という描写があるということが、 座頭市シリーズの今までとは違うわけで、 監督の考えもここに表現されているのかなと思いました。

  • どーもキューブ

    4.0

    勝新太郎監督作、新座頭市

    1972年、原作子母沢寛、脚本犬塚稔、音楽村井邦彦。主演、監督勝新太郎。どーも指定R-15。 勝新太郎の十八番。世界に配給され、爆発ヒットを遂げたある意味世界の「カツシン」の「座頭市」シリーズ。タケチャンリメイクの金髪「座頭市」が、初見。次に勝新の「座頭市」前哨戦とされる傑作「不知火檢校」が素晴らしかったです。殺陣の無い「座頭市」のようでした。目の見えない悪徳・悪人を堂々と演じておりました。こちらもおすすめ! そして「座頭市物語」を鑑賞。タケチャン座頭市と比べて勝新さんは、明らかに「しゃべってる!」。タケチャンは、照れながらも言葉数少なめですが、勝新は、低姿勢の喋りからの絶妙な毒舌と表情を魅せてくれます。これぞ、「芸」という感じがいたしました。 今回、久々の勝新監督作品をまずは借りようとビデオ屋物色。「あれ、最新勝新監督リメイクの前に監督作あったのね!」みたいな感じで手に取り、製作勝プロダクションの文字で即レンタル。東宝作品、ビデオ鑑賞とあいなりました。 さすが、勝新監督のこだわりが細部まで行き届いた大変面白い作品でした。最初「なんで、製作勝プロダクションなんだろう?」という疑問。「あれだけ、大映でいっぱいことヒットをとばしてなんでだろう?」という素朴な疑問。見て納得納得! 勝新自身の容赦ない徹底した描写にした結果そうなったんだということがわかりました。 まあ、ざっくりいうと「ハードな描写、設定のアンモラルさ」というところでしょう。具体的にはあげませんが、なかなかやります、勝新監督。スプラッター度は、ほどほどであります。きっと設定に関しては、今までの納得いかないフラストレーションを自作でやはりすべて閉じ込めた印象があります。それほど、「暴力描写、設定」にこだわっていますね。さすが、勝新太郎だと感じました、必見ポイントです。 そしてこだわりまくって少しみずらいほどの「アップ」なカット割です。 ズームや手前に焦点をひいたり、戻したりのワンフレームにおさめるのが好きですねー、勝新さん。めんどくさがりなのか?なんなのかわかりませんが、、。手前に物や人がいて、焦点をずらす手法をよーくやります。あと、物と物の隙間からのフレームも好きですね。ある意味「みづらいよー」みたいな(苦笑) 冒頭のファーストカットは、そんな勝新フレームの素晴らしいカットが見れます。お楽しみに。 物語は、ある事がきっかけで街の女、太地喜和子に出会う勝新太郎。そこで、ある一味とでくわす市。さて、市のドラマは、どうなることやら。 共演の太地喜和子のおおらかさ。勝新となんかタッパがあう、いい感じ。春川ますみのおかみっぷり。若くみえる大滝秀治。そして、ミスター刑事コロンボの声で有名な小池朝雄の素晴らしい悪役ぶり必見。酒盛りのシーンのちゃちゃいれの怒号が実に素晴らしかったですね、流石です。 ラストの殺陣や、さまざまな風景、暴力描写を含めて勝新こだわり市の姿が余すところ無くみれます。若干編集があらいですが、、、長かったり、スパッと切れたり、そこはご愛嬌。 新座頭市、折れた杖とわ?勝新のこだわりが、よくつたわった作品でした。 音楽の村井邦夫のグルービィなシンプルサウンドも良いです。時代劇にそぐわないほどいいです。 「座頭市」シリーズは、勝新監督リメイク作、三隅監督作品をまず見ていきます。 追伸なんかカット割が、勝新主演テレビ作品、伝説の刑事物「警視-K」(バップビデオで発売されました、ビデオにあるかも?)に似ていました。

  • yqy********

    5.0

    娯楽映画の完成品

    勝新はやっぱり映像の天才です。 冒頭の老婆の転落シーン、砂浜で少年がいたずらされるシーン。 同じく子どもが撲殺されるシーン。少女の入水シーン。 たいへんショッキングですが、限度ギリギリに抑えた表現が ラストの大立ち回りに繋がっています。 この作品のテーマはズバリ「階級闘争」です。

  • aki********

    4.0

    勝監督、暴走

    監督は勝新太郎その人。スタイリッシュなカメラ・アングルと映像編集が連発する。 映像面の懲りようは相当のモノで、勝新が監督ならこうなるんだろうな、という感じはする。悪い意味でなく、奇天烈な新鮮さは十分にある。 ストーリー面では枝葉が多くてまとまりは悪い。女郎屋の女将の春川ますみや、悪徳商人はいつの間にかいなくなっていたりして、ドラマの中にうまく溶け込んでいない。 それぞれのショットの長さなんかもバランスが悪くて、万五郎を市がしとめるシーンなんか、異常に長い。 けれども勝新がワンマンにやりたい放題という支離滅裂さの裏には、「面白い映画を作りたい」という観客へのサービス精神が明確に感じられる。 それがあればこそだが、私はやっぱりこの映画に引き込まれる。 大地喜和子のブス可愛さの描き方なんて、ほんと絶妙。

1 ページ/1 ページ中